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資料3-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[551KB] (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53729.html |
出典情報 | 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第3回 3/14)《厚生労働省》 |
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ID
16
17
感染症(PT)
出典
概要
クロイツフェルト・ヤコブ
病
〇Scientific guideline:クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及び血漿/尿由来医薬品に関する
CHMP reflection paper-Revision 3
本報告は、2011年の改訂以降の科学的進展に従って、リフレクション・ペーパーを更新するこ
とである。これには、検出技術の発展、CJD病原体の組織分布に関する研究、孤発性CJD
(sCJD)患者の血液にプリオン感染性が含まれている可能性を示す研究などが含まれる。ま
た、世界的に変異型CJD(vCJD)の症例が減少しているという現在の疫学的知見についても
考察している。
(本報告の主な内容)
EMAホームページ.
・1980年初頭から1996年末までの間に英国に1年以上滞在したことのあるドナーは、分画のた
https://www.ema.europa.eu/en/documents
めの血液・血漿の提供から除外すべきであるという勧告は、もはや維持されていない。
/scientific-guideline/chmp-reflection・血漿プールに使用される血液を提供したドナーがvCJDを発症した場合、血漿由来医薬品の
paper-creutzfeldt-jakob-disease-plasma予防的回収に関する勧告に変更はない。
derived-urine-derived-medicinal-products・ドナーがsCJD、遺伝性CJD又は医原性CJDであることが後に確認された血漿由来医薬品の
revision-3_en.pdf
バッチを回収しないという勧告は、製造者が適切な方法論を用いて、最終製品のプリオン汚染
リスクを大幅に最小化する工程を含んでいることを証明した場合に限り、維持される。
・本リフレクション・ペーパーの旧版では、ドナーの検査は推奨されておらず、この方針は維持
される。
・本リフレクション・ペーパーの旧版では、血漿の白血球除去に関する要件はなかったが、この
方針は維持される。
・製造工程のプリオン除去能を推定するという要件は維持される。
・尿由来の医薬品に関する推奨事項に変更はない。
クロイツフェルト・ヤコブ
病
〇米国におけるCJD輸血伝播リスクのエビデンス不在
供血後にCJDを発症した供血者由来の血液製剤を輸血された受血者を対象とし、28年間にわ
たり行われた遡及調査の報告。CJDと診断された供血者84名から、3,284本の輸血用血液製
剤が製造された。評価可能な受血者1,245名につき、合計6,495人年を観察した。各受血者あ
たりの平均観察年数は5.5年で、最大51年であった。受血者において、CJD及びプリオン病の
発症の報告はなかった。本研究は、CJDが輸血により伝播しない可能性を示唆しており、類似
する欧州の15,500人年の観察結果と一致している。これらの研究は、血液製剤によるCJD伝
播リスクはごく僅かであり理論上のリスクに留まるとする見解を支持している。
Transfusion. 64(2024)980-985
Salmonella enterica serovar Abortusovis は、侵襲性疾患や自然流産を引き起こすヒツジの宿
主限定病原体である。S. Abortusovis の伝播はヒツジに限られると考えられており、ヒトの疾患
の原因としては知られていない。オーストラリアではS. Abortusovis は報告義務のある疾患で、
18 サルモネラ症
19 サルモネラ症
Emerg Infect Dis. 30(2024)691-700
Int J Mol Sci. 25(2024)8820
2009年までは報告されたことがなかった。しかし2009年にはオーストラリアの商業用家禽群か
ら検出され、2016年には肉用鶏で2番目に多くみられる血清型となった。本研究ではオーストラ
リア、ニューサウスウェールズ(NSW)州の家禽とヒトにおけるこの血清型の突然の出現と、増
殖について調べるため、分離株の配列決定と系統解析を行った。オーストラリアで2013-2019
年に収集した家禽由来株39株(肉用鶏33株、産卵鶏6株;うち4株は飼料原料由来)、20182020年に収集したヒト臨床分離株8株、計47株のドラフトゲノムと、このうち4株の完全ゲノムを
組み立て、系統解析、偽遺伝子化の解析、プラスミドとプロファージの特性解析を行った。系統
解析で全てのオーストラリア分離株は、既知のヒツジ由来S. Abortusovis 株のクレードと離れ
た、1つの非常に近縁なクレードを構築した。2つのクレードの間には、宿主範囲と疾患型の違
いを示唆する病原性因子の重要な違いがあった。宿主制限はしばしばゲノムサイズの減少と
偽遺伝子化の増加を含む適応をもたらし、本研究ではヒツジ関連クレードは家禽関連クレード
の平均2倍の偽遺伝子を保有していた。これは家禽関連クレードの広い宿主域を示唆すると
考えられ、この仮説はヒトとニワトリに感染できることから支持された。分離株の疫学は、家禽
関連クレードがNSW州の家禽に広く分布し、散発的なヒト感染を引き起こすことを示した。ヒト
臨床分離株の系統解析より複数回にわたって別々にヒトへの伝播が発生したことが示唆され
るが、大規模なアウトブレイクは発生しておらず、家禽からヒトへは効率的に伝播しないと考え
られる。本研究の結果は、この血清型がNSW州の家禽産業において風土病となり、家禽施設
間の移動やヒトへの感染の可能性があることを示唆している。新たに同定された遺伝子マー
カーを用いたサーベイランスは、家禽生産地域内の伝播を追跡し、この血清型によって引き起
こされる可能性のある将来のアウトブレイクを予防するために不可欠である。
サルモネラは食品媒介性の人畜共通病原体であり、EUではサルモネラ症はヒトで2番目に多く
報告されている人畜共通感染症である。ネズミは腸内細菌を含む多様な人畜共通病原体の
保有宿主と考えられているため、疫学的観点から特に重要である。ハンガリーの8つの採取場
所(動物園、動物公園、動物農場、裏庭環境)で92匹のドブネズミを捕獲し、腸管試料を分析し
た。同じ動物園で捕獲された4匹がサルモネラ陽性で、分離されたのはSalmonella serovar
Ohio(S. Ohio)だけであった。比較のため、国内の食用動物におけるS. Ohio保有を調べた。
健康なブロイラー集団と肥育用シチメンチョウ集団からの分離は稀で、2021年には分離されな
かったが、2022年にブロイラーから1株、シチメンチョウから2株が分離された。ブタとガチョウは
病理学的検査が行われた枝肉で調査され、ガチョウでは2021年と2022年にそれぞれ2株、ブタ
では2022年に1株が分離された。S. Ohio、S. Infantis、S. Enteritidis、S. Typhimuriumの全ゲノ
ムベースの遺伝子型比較は、病原性遺伝子と抗菌薬耐性遺伝子の76.4%(117/153)がこれら
の血清型間で共通しており、S. Ohioに特異的な遺伝子はないことを示した。すべてのS. Ohio
株は病原性プラスミドと耐性プラスミドを欠いていた。cgMLST系統学的比較は、ハンガリーの
S. Ohioラット株と家禽株の間の密接な遺伝的関係を強調した。これらの株は水生環境由来の
国際的なS. Ohioゲノムと共にクラスター化した。本研究は、ハンガリーのドブネズミと食料生
産動物(ニワトリ、シチメンチョウ、ブタ、ガチョウ)におけるS. Ohioの存在を報告した最初の研
究である。ドブネズミ集団の公衆衛生リスクを最小化するために、それらの生活環境の監視が
重要である。しかしS. Ohioの感染経路と進化を理解するためには、さらなる研究が必要であ
る。
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感染症(PT)
出典
概要
クロイツフェルト・ヤコブ
病
〇Scientific guideline:クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及び血漿/尿由来医薬品に関する
CHMP reflection paper-Revision 3
本報告は、2011年の改訂以降の科学的進展に従って、リフレクション・ペーパーを更新するこ
とである。これには、検出技術の発展、CJD病原体の組織分布に関する研究、孤発性CJD
(sCJD)患者の血液にプリオン感染性が含まれている可能性を示す研究などが含まれる。ま
た、世界的に変異型CJD(vCJD)の症例が減少しているという現在の疫学的知見についても
考察している。
(本報告の主な内容)
EMAホームページ.
・1980年初頭から1996年末までの間に英国に1年以上滞在したことのあるドナーは、分画のた
https://www.ema.europa.eu/en/documents
めの血液・血漿の提供から除外すべきであるという勧告は、もはや維持されていない。
/scientific-guideline/chmp-reflection・血漿プールに使用される血液を提供したドナーがvCJDを発症した場合、血漿由来医薬品の
paper-creutzfeldt-jakob-disease-plasma予防的回収に関する勧告に変更はない。
derived-urine-derived-medicinal-products・ドナーがsCJD、遺伝性CJD又は医原性CJDであることが後に確認された血漿由来医薬品の
revision-3_en.pdf
バッチを回収しないという勧告は、製造者が適切な方法論を用いて、最終製品のプリオン汚染
リスクを大幅に最小化する工程を含んでいることを証明した場合に限り、維持される。
・本リフレクション・ペーパーの旧版では、ドナーの検査は推奨されておらず、この方針は維持
される。
・本リフレクション・ペーパーの旧版では、血漿の白血球除去に関する要件はなかったが、この
方針は維持される。
・製造工程のプリオン除去能を推定するという要件は維持される。
・尿由来の医薬品に関する推奨事項に変更はない。
クロイツフェルト・ヤコブ
病
〇米国におけるCJD輸血伝播リスクのエビデンス不在
供血後にCJDを発症した供血者由来の血液製剤を輸血された受血者を対象とし、28年間にわ
たり行われた遡及調査の報告。CJDと診断された供血者84名から、3,284本の輸血用血液製
剤が製造された。評価可能な受血者1,245名につき、合計6,495人年を観察した。各受血者あ
たりの平均観察年数は5.5年で、最大51年であった。受血者において、CJD及びプリオン病の
発症の報告はなかった。本研究は、CJDが輸血により伝播しない可能性を示唆しており、類似
する欧州の15,500人年の観察結果と一致している。これらの研究は、血液製剤によるCJD伝
播リスクはごく僅かであり理論上のリスクに留まるとする見解を支持している。
Transfusion. 64(2024)980-985
Salmonella enterica serovar Abortusovis は、侵襲性疾患や自然流産を引き起こすヒツジの宿
主限定病原体である。S. Abortusovis の伝播はヒツジに限られると考えられており、ヒトの疾患
の原因としては知られていない。オーストラリアではS. Abortusovis は報告義務のある疾患で、
18 サルモネラ症
19 サルモネラ症
Emerg Infect Dis. 30(2024)691-700
Int J Mol Sci. 25(2024)8820
2009年までは報告されたことがなかった。しかし2009年にはオーストラリアの商業用家禽群か
ら検出され、2016年には肉用鶏で2番目に多くみられる血清型となった。本研究ではオーストラ
リア、ニューサウスウェールズ(NSW)州の家禽とヒトにおけるこの血清型の突然の出現と、増
殖について調べるため、分離株の配列決定と系統解析を行った。オーストラリアで2013-2019
年に収集した家禽由来株39株(肉用鶏33株、産卵鶏6株;うち4株は飼料原料由来)、20182020年に収集したヒト臨床分離株8株、計47株のドラフトゲノムと、このうち4株の完全ゲノムを
組み立て、系統解析、偽遺伝子化の解析、プラスミドとプロファージの特性解析を行った。系統
解析で全てのオーストラリア分離株は、既知のヒツジ由来S. Abortusovis 株のクレードと離れ
た、1つの非常に近縁なクレードを構築した。2つのクレードの間には、宿主範囲と疾患型の違
いを示唆する病原性因子の重要な違いがあった。宿主制限はしばしばゲノムサイズの減少と
偽遺伝子化の増加を含む適応をもたらし、本研究ではヒツジ関連クレードは家禽関連クレード
の平均2倍の偽遺伝子を保有していた。これは家禽関連クレードの広い宿主域を示唆すると
考えられ、この仮説はヒトとニワトリに感染できることから支持された。分離株の疫学は、家禽
関連クレードがNSW州の家禽に広く分布し、散発的なヒト感染を引き起こすことを示した。ヒト
臨床分離株の系統解析より複数回にわたって別々にヒトへの伝播が発生したことが示唆され
るが、大規模なアウトブレイクは発生しておらず、家禽からヒトへは効率的に伝播しないと考え
られる。本研究の結果は、この血清型がNSW州の家禽産業において風土病となり、家禽施設
間の移動やヒトへの感染の可能性があることを示唆している。新たに同定された遺伝子マー
カーを用いたサーベイランスは、家禽生産地域内の伝播を追跡し、この血清型によって引き起
こされる可能性のある将来のアウトブレイクを予防するために不可欠である。
サルモネラは食品媒介性の人畜共通病原体であり、EUではサルモネラ症はヒトで2番目に多く
報告されている人畜共通感染症である。ネズミは腸内細菌を含む多様な人畜共通病原体の
保有宿主と考えられているため、疫学的観点から特に重要である。ハンガリーの8つの採取場
所(動物園、動物公園、動物農場、裏庭環境)で92匹のドブネズミを捕獲し、腸管試料を分析し
た。同じ動物園で捕獲された4匹がサルモネラ陽性で、分離されたのはSalmonella serovar
Ohio(S. Ohio)だけであった。比較のため、国内の食用動物におけるS. Ohio保有を調べた。
健康なブロイラー集団と肥育用シチメンチョウ集団からの分離は稀で、2021年には分離されな
かったが、2022年にブロイラーから1株、シチメンチョウから2株が分離された。ブタとガチョウは
病理学的検査が行われた枝肉で調査され、ガチョウでは2021年と2022年にそれぞれ2株、ブタ
では2022年に1株が分離された。S. Ohio、S. Infantis、S. Enteritidis、S. Typhimuriumの全ゲノ
ムベースの遺伝子型比較は、病原性遺伝子と抗菌薬耐性遺伝子の76.4%(117/153)がこれら
の血清型間で共通しており、S. Ohioに特異的な遺伝子はないことを示した。すべてのS. Ohio
株は病原性プラスミドと耐性プラスミドを欠いていた。cgMLST系統学的比較は、ハンガリーの
S. Ohioラット株と家禽株の間の密接な遺伝的関係を強調した。これらの株は水生環境由来の
国際的なS. Ohioゲノムと共にクラスター化した。本研究は、ハンガリーのドブネズミと食料生
産動物(ニワトリ、シチメンチョウ、ブタ、ガチョウ)におけるS. Ohioの存在を報告した最初の研
究である。ドブネズミ集団の公衆衛生リスクを最小化するために、それらの生活環境の監視が
重要である。しかしS. Ohioの感染経路と進化を理解するためには、さらなる研究が必要であ
る。
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