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資料3-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[551KB] (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53729.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第3回 3/14)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

25 トキソプラズマ症

26 パラワクシニア

27 パルボウイルス感染

28 ヒトアナプラズマ症

出典

概要

PLoS One. 19(2024)e0304179

パキスタンでは1960年に始まった鶏肉の商業的生産が他の家禽に拡大され、ウズラの肉と卵
の生産は急激に増加している。Toxoplasma gondii は不適切な肉の調理でヒトに伝播する可能
性のある人獣共通病原体で、Plasmodium 種はその多くがヒトの感染症の原因であるが、パキ
スタンの鳥類におけるT. gondii 感染率の研究は少なく、Plasmodium 種の研究はほとんどな
い。本研究ではパキスタンのヨーロッパウズラにおけるT. gondii とPlasmodium 種の感染率調
査と系統発生解析、感染が全血球計算に及ぼす影響の調査を行った。2021-2023年の狩猟
期(8-10月)にパンジャブ州のLayyah、Dera Ghazi Khan、Lahore、Multanで捕獲した野生個体
236羽、市場から入手した飼育個体197羽から合計433点の血液試料を採取し、各個体の血液
学的パラメータを測定した。血液試料からゲノムDNAを抽出し、陽性試料では配列決定を行っ
た。T. gondii の全体的な感染率は5.8%(25/433)で、飼育個体より野生個体の方が有意に感
染率が高かった。Multanでは野生個体の雌は雄よりも感染率が高かった。Plasmodium 種の全
体的な感染率は3.5%(15/433)で、飼育個体より野生個体の方が感染率が高かったが統計的
に有意ではなかった。Dera Ghazi Khanの飼育個体の雌は雄よりも感染率が高かった。2種の
同時感染は認められなかった。T. gondii は遺伝的に多様で、世界各地の様々な宿主由来の
株との類似性が認められ、これはT. gondii の広範な分布と宿主と地理的位置を超えた伝播の
可能性を示す。検出されたPlasmodium 種は配列決定によりP. relictum と確定した。
Plasmodium 種感染は白血球数と好酸球数の増加、赤血球数、赤血球容積、ヘモグロビンの
有意な減少をもたらした。本研究はパキスタンのヨーロッパウズラにおけるT. gondii 感染とP.
relictum 感染についての最初の報告である。人獣共通感染症のリスクを低減しヒトの食物連
鎖におけるこれらの病原体の制御手段を強化するためには、研究地域の拡大、正確な感染
率の評価、DNA増幅の改善が不可欠である。

Animals. 14(2024)969

偽牛痘ウイルス(PCPV)は、ポックスウイルス科パラポックスウイルス属の一員で、世界の
様々な地域で風土病化している。PCPVは主に乳牛の乳頭に痂皮形成を伴う斑、丘疹、膿疱
を引き起こすが、ヒトにも感染する。ロシアではこれまでヒトと動物におけるパラポックスウイル
ス感染は報告されていない。ここではロシアにおける初めてのPCPV症例を報告する。2019年
9月、イルクーツク地域Kuytun地区の農場で乳牛合計16頭に乳頭皮膚病変が発生した。この
地域ではウシは自家消費用で2-3頭が裏庭で、ヒツジ、ヤギと共に飼育されている。疾患につ
いて明らかにするため、地域の獣医サービスからの疫学データ入手、ウシの飼い主に対する
聞き取り調査、臨床症状の確認、罹患したウシからの試料(血液、血清、痂皮)採取、ウイルス
の配列決定、細胞培養によるウイルス分離を行った。
調査の結果、調査対象農家の52.0%(28/54)はPCPV感染に関する知識を持っていなかった。
農家の35.2%(19/54)が過去2年間に村のウシにPCPV感染症例があったことを報告した。ど
の農家もこの疾患は脅威ではないと考えており、獣医を求めていなかった。ウシの臨床症状
は、最初に乳頭の円形・楕円形の発赤として現れ、12時間-1日持続した後に密集した結節が
形成され、2-3日以内に膿疱に変化し、膿疱が破裂した後は痂皮が形成された。ほとんどの動
物が1週間以内に回復した。動物の疾患と同時に、手搾りを行っていた搾乳者の手にも皮膚
病変が生じた。これは斑とばら疹の形成として現れ、膿疱に変化し、瘢痕形成なしに皮膚の創
傷治癒が起こった。試料由来のPCR産物はB2L遺伝子断片の増幅、配列決定、系統解析によ
りPCPVと同定された。ウシ集団へのPCPV導入経路は不明であった。
本研究ではロシアにおける初めてのPCPVの検出、臨床的・疫学的特徴について報告した。ウ
シとヒトの水疱性疾患の診断にこの病原体を含めることは極めて重要である。また、本疾患の
臨床的徴候に対する農民の認識を高め、予防策を強調し、適格な獣医治療を求める動機付
けとなる戦略を開発する必要がある。

J Vet Med Sci. 86(2024)396-399

鶏チャップパルボウイルスは下痢症状を引き起こし、糞便サンプルから検出される。本研究で
は、日本のブロイラー農場で衰弱した出血性肝炎のニワトリから鶏チャップパルボウイルス2
が検出されたことを報告している。安楽死及び剖検後、肝臓出血が観察された。組織学的分
析により、肝細胞の核封入体が確認された。感染したニワトリ3羽の肝臓からのRNAを使用し
たハイスループットシーケンシング分析により、鶏チャップパルボウイルス2及び鶏貧血ウイル
スによる感染が明らかになった。ポリメラーゼ連鎖反応分析により、3羽すべてのニワトリが鶏
チャップパルボウイルス2陽性であり、1羽のみが鶏チャップパルボウイルス2と鶏貧血ウイル
スの両方に陽性であることが示された。結論として、鶏チャップパルボウイルス2は日本でニワ
トリに感染を引き起こし、出血性肝炎に関与している可能性がある。

Veterinarski Arhiv. 93(2023)535-548

インドではダニ及びダニ媒介性疾患による経済的損失が大きく、中でもアナプラズマ症は動物
に著しい死亡と病的状態をもたらし、重大な生産損失につながっている。また、人獣共通感染
症であるAnaplasma phagocytophilum とA. capra の検出頻度が増加していることからも、アナプ
ラズマ症への注目が高まっている。しかしながら、ウシにおけるAnaplasma 種の分子的特性評
価、系統発生解析、マトリックス分析に関する利用可能な情報はわずかである。そこで本研究
では、インドのUttar Pradesh州の乳牛から分離されたAnaplasma 種の系統発生・分子的特性
評価を目的とした。
インドのUttar Pradesh州西部でウシのアナプラズマ症の臨床徴候を示す200頭のウシから血
液サンプルを採取した。Anaplasma 種を検出するために、血液塗抹標本のスクリーニングと
PCRによる分子確認を行った。分子特性は、MEGAバージョンXを用いた遺伝子配列決定とバ
イオインフォマティクス解析によって行われた。顕微鏡検査では106例(53%)でAnaplasma 種
が検出されたが、遺伝子ベースポリメラーゼ連鎖反応では176例(88%)が陽性であった。16S
rRNA遺伝子の配列決定と配列のバイオインフォマティクス解析によって、Anaplasma 種には3
つの異なる集団、すなわちAnaplasma marginale と、遺伝的にAnaplasma capra 、Anaplasma
ovis と近縁な2つの集団が、感染したウシの血液中を循環していたことが示された。インドの
Uttar Pradeshで分離されたA. marginale とA. ovis の野外分離株はすべて、イラン、ブラジル、
タイ、イスラエルで分離された他のものと同一のクレードにクラスター化されていた。一方A.
capra は、日本、中国、韓国で報告されたA. capra と同一のクレードに属することが証明され
た。我々の知る限り、これはインドのウシ由来のAnaplasma capra 、Anaplasma ovis の最初の
報告であり、ウシがこれらの病原体の保有宿主となる可能性を示した。これは新たな人獣共
通感染症病原体及びその人獣共通感染症の可能性についてのさらなる研究の必要性につな
がる。

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