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今後の脳科学研究の方向性について 中間とりまとめ(案) (8 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2023/06/7050629.html
出典情報 ライフサイエンス委員会 脳科学作業部会(第7回 6/29)《文部科学省》
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が期待される、アルツハイマー病モデルマウス(家族性アルツハイマー病
の原因遺伝子変異)、パーキンソン病モデルマーモセット(αシヌクレイン
過剰発現動物)、レット症候群モデルマーモセット(MECP2 遺伝子変異)、脆
弱 X 症候群モデルマーモセット(FMR1 変異動物)などの遺伝子改変動物を
開発した。

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一方で、神経疾患・精神疾患の回路研究や大規模データを活用したモデル
研究については、一定の成果を挙げているものの、研究体制の課題が挙げら
れている。
・神経疾患・精神疾患の回路研究
病態の本質を理解することを目的として研究が進められ、統合失調症に
関して、淡蒼球の体積変化からの病態理解などに関する成果が得られた。
また、パーキンソン病に関して、コホート研究における画像データや認知
機能データ等を活用することで、被殻―小脳間の機能結合などが候補バイ
オマーカーとして同定されるなどの成果が得られた。
また、αシヌクレイン凝集体の嗅球接種により、マウスやマーモセット
において、嗅覚経路に沿って異常なαシヌクレインが伝播するという、分
子と病態回路をつなぐ研究成果もでている。
一方で、ヒト臨床データから病態関連回路を同定し、その研究成果を動
物モデルにおいて検証するという体制構築ができず、これらの成果を更に
発展できなかった。
・大規模脳回路データを活用した研究
神経回路に関する大規模データを活用し、マーモセット脳の構造・機能
の統合的なアトラスの完成という成果は得られつつある。また、大規模脳
回路データを活用した個別研究は進展しているものの、ドライ実験(数理
科学・情報科学)とウェット実験(動物実験、遺伝子操作など)との融合
を効率的に推進する体制構築ができず、全脳レベルでの数理モデルの開発
という更なる成果創出には至らなかった。

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(ⅱ)国際脳
平成 30 年度に、国際連携により、健常から疾患に至る脳画像等の総合的解
析、AI による脳科学技術開発、ヒトと非ヒト霊長類動物との神経回路比較研究
を推進することで、人間の心を生み出す知性、感性や社会性などのしくみを神
経回路レベルで解明し、神経疾患・精神疾患の早期発見、早期介入に導くこと
を目指すことを目的に、6 年間のプロジェクトとして開始した。自然科学研究
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