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今後の脳科学研究の方向性について 中間とりまとめ(案) (9 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2023/06/7050629.html
出典情報 ライフサイエンス委員会 脳科学作業部会(第7回 6/29)《文部科学省》
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機構 生理学研究所が事務局的役割として中核的組織を担い、以下の 3 つの研
究グループに様々な研究機関が参画し、本プロジェクトを実施した。
・グループ 1:ライフステージ(発達期・成人期・高齢期)に応じた健常か
ら疾患に至る脳画像等の総合的解析研究
・グループ 2:ヒト脳と非ヒト霊長類脳の種間比較研究
・グループ 3:人工知能(AI)研究との連携によるニューロフィードバック
等の技術開発とその応用等

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新型コロナ感染症の影響により、患者の症例数が予定通り得られていない課

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題はあるものの、概ね計画通り進捗し、米国の BRAIN Initiative や Human
Connectome Project との連携等も行い、革新脳成果をヒトの神経回路機能と疾
患解明につなぐ研究基盤・基礎技術を確立するなどの、以下のような国際競争
力の高い成果を創出している。

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・世界標準の MRI データプラットフォームの整備、公開と共有
機種間差・個人差を調和(ハーモナイゼーション)した撮像プロトコル
(HARP)により、神経疾患・精神疾患の発症前後を含む横断かつ縦断的な
MRI データ(fMRI を含む)の共有化を実現し、数千例のデータを公開。症
例と疾患の多様性で世界に比肩するものがないデータプラットフォームと
なっている。
・高齢者におけるパーキンソン病やアルツハイマー病の患者に係るコホー
ト(PADNI)の整備
東北メディカルメガバンクの健常人コホートデータ(1 万人)とも連携
し、パーキンソン病やアルツハイマー病の患者及び健康な高齢者を対象と
して、数年の間に脳や体に生じる変化(MRI や PET による異常タンパク質
の計測データなどの臨床データ)を調べるコホートを整備した。
・ヒト脳と非ヒト霊長類脳の構造及び機能の領域化と相同性解析を可能
とする技術を確立
回路操作(光・化学遺伝学、ウイルスベクター等)と fMRI を活用した神
経回路機能同定・操作技術、マルチモーダル画像解析による脳コネクトー
ム技術や、超高磁場 7TMRI を基盤とするサル・ヒトイメージング解析技術
を確立した。
・新しい脳型アルゴリズム開発
大規模データに AI による機械学習を適用して、複数の精神疾患の回路マ
ーカーを抽出し、健常者と大うつ病患者を判断する回路マーカーを開発し、
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