よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2 幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(案) (20 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_shakaihosho_kochiku/dai10/gijisidai.html
出典情報 こども政策推進会議(第2回)・全世代型社会保障構築本部(第10回)(12/22)《内閣官房》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

○さらに、地縁・血縁の希薄化など社会情勢の変化により、子育てを取り巻く
環境が大きく変わる中で、保護者・養育者が子育てを自分だけで背負わず、
必要な親子関係の構築や、主体的な親としての学び・育ち等に向けた支援・
応援を受けることが当たり前である環境(社会)をつくっていく必要がある。
○保護者・養育者がこどもの養育についての不可欠な役割を持つ者であるから
こそ、保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援が必要であり、
子育ての支援・応援を社会全体で保障していくことが、こどものウェルビー
イングのために重要である。
○なお、保護者・養育者の心身の状況や置かれた環境も多様であり、障害のあ
るこどもを養育している場合や、ひとり親、貧困家庭の場合など、特別な支
援を要する子育て環境にある保護者・養育者に対しては、特に配慮する必要
がある。だからこそ、保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応
援についても、こどもの育ちへの切れ目ない伴走によって、保護者・養育者
の心身の状況、置かれている環境等に十分に配慮しつつ、ひとしく保障され
ることが重要である。
(保護者・養育者が支援・応援につながるための工夫)
○保護者・養育者支援のための制度やサービスは、必要としている人が必要な
タイミングでつながることができなければ意味をなさない。また、制度やサ
ービスの存在を知らない、支援・応援を受けることへの躊躇や偏見がある、
自身の状況を説明することが困難であるなど、支援・応援へのつながりを阻
むハードルがあることも考慮する必要がある。全ての保護者・養育者が必要
な支援・応援につながることができるよう、こども同士がつながる身近な場
所等も活用して、少しでも多くの保護者・養育者との接点をつくり出し、量
的な保障も含めて、これらの支援・応援を切れ目なく、ひとしく保障するこ
とが重要である。
○このような観点から、ライフイベントの多様性を尊重しつつ、全ての人が、
学童期・思春期・青年期から、教育機関や地域において、乳幼児の育ちや子
育てについて学んだり、乳幼児と関わったりする体験ができる機会を保障し
ていくべきである。
(こどもとともに育つ保護者・養育者の成長の支援・応援)
○こどもを育てる中で、保護者・養育者自身もこどもとともに育っていくとい
う視点が重要である。こどもを養育するために必要な脳や心の働きは、経験
によって育つものであり、生物学的な性差がないとの研究報告もある41。その
ため、性別にかかわらず、保護者・養育者がこどもと関わる経験を確保する
ことがその成長につながり、こどもの育ちを保障することにもつながる。
○このように、こどもの育ちには親の育ちも必要であることから、子育てと家
参考文献:Ruth Feldman, Katharina Braun & Frances A. Champagne (2019). The neural mechanisms and
consequences of paternal caregiving. Nature Reviews Neuroscience, 20, 205-224.ほか。
41

19