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資料1-2 カルベジロール 調査結果報告書及び添付文書[1.9MB] (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38855.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年度第15回 3/26)《厚生労働省》
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5. 効能又は効果に関連する注意

〈効能共通〉
5.1〈参考〉
効能又は効果 錠1.25mg 錠2.5mg
本態性高血圧症


(軽症~中等症)
腎実質性高血圧症


狭心症


虚血性心疾患又は
拡張型心筋症に基


づく慢性心不全
頻脈性心房細動


○:効能あり

8. 重要な基本的注意
錠10mg

錠20mg



















〈効能共通〉
8.1 投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心
電図、X線等)を定期的に行うこと。また、徐脈となった
とき及び低血圧を起こした場合には、ショックに至る例
も報告されているので、観察を十分に行い本剤を減量又
は中止すること。必要に応じアトロピン硫酸塩、ドブタ
ミン塩酸塩、イソプレナリン塩酸塩、アドレナリン等を
使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意
すること。[8.2、11.1.1 参照]
8.2 狭心症などの虚血性心疾患を有する患者において、本剤
の投与を急に中止した場合、狭心症発作の頻発・悪化、
まれに心筋梗塞及び短時間に過度の突然の血圧上昇を起
こす可能性があるので、中止を要する場合は原則として1
~2週間かけて段階的に減量し、観察を十分に行うこと。
虚血性心疾患以外の患者についても同様の注意をするこ
と(特に高齢者)。また、患者に医師の指示なしに服薬を
中止しないよう説明すること。[8.1、9.8 参照]
8.3 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
8.4 めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投
与中の患者(特に投与初期や増量時)には、自動車の運転
等危険を伴う機械の作業をしないように注意させること。
〈虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全〉
8.5 重症慢性心不全患者に対する本剤の投与は特に慎重な管
理を要するので、本剤の投与初期及び増量時は入院下で
行うこと。
8.6 本剤の投与初期及び増量時は、心不全の悪化、浮腫、体
重増加、めまい、低血圧、徐脈、血糖値の変動及び腎機
能の悪化が起こりやすいので、観察を十分に行い、忍容
性を確認すること。
8.7 心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)を防ぐため、
本剤の投与前に体液貯留の治療を十分に行うこと。心不
全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)がみられ、利尿
薬増量で改善がみられない場合には本剤を減量又は中止
すること。低血圧、めまいなどの症状がみられ、アンジ
オテンシン変換酵素阻害薬や利尿薬の減量により改善し
ない場合には本剤を減量すること。高度な徐脈を来たし
た場合には、本剤を減量すること。また、これら症状が
安定化するまで本剤を増量しないこと。

-:効能なし

〈虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全〉
5.2 左室収縮機能障害の原因解明に努めること。可逆的な左
室収縮機能障害については、原因除去あるいは他の治療
も考慮すること。

6. 用法及び用量

〈本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症〉
カルベジロールとして、通常、成人1回10~20mgを1日1回
経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈狭心症〉
カルベジロールとして、通常、成人1回20mgを1日1回経口
投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全〉
カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食
後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍
容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら
段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減
は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg
又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2
回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mg
を1日2回食後経口投与する。
なお、年齢、症状により、開始用量はさらに低用量としても
よい。また、患者の本剤に対する反応性により、維持量は適
宜増減する。
〈頻脈性心房細動〉
カルベジロールとして、通常、成人1回5mgを1日1回経口投
与から開始し、効果が不十分な場合には10mgを1日1回、
20mgを1日1回へ段階的に増量する。なお、年齢、症状によ
り適宜増減するが、最大投与量は20mgを1日1回までとする。

7. 用法及び用量に関連する注意
〈効能共通〉

*7.1 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断

薬で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断薬
を併用すること。[2.8、9.1.8 参照]
〈本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症、狭心
症〉
7.2 頻脈性心房細動を合併する患者に投与する場合には、頻
脈性心房細動の用法及び用量は1日1回5mg投与から開始
することに留意した上で、各疾患の指標となる血圧や心
拍数、症状等に応じ、開始用量を設定すること。
〈本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症、狭心
症、頻脈性心房細動〉
7.3 慢性心不全を合併する患者では、慢性心不全の用法及び
用量に従うこと。
〈虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全〉
7.4 本剤を中止する場合には、急に投与を中止せず、原則と
して段階的に半量ずつ、2.5mg又は1.25mg、1日2回まで
1~2週間かけて減量し中止すること。
7.5 2週間以上休薬した後、投与を再開する場合には、用法及
び用量に従って、低用量から開始し、段階的に増量する
こと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、絶食
状態、栄養状態が不良の患者
血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、
かつその症状をマスクしやすい。
9.1.2 糖尿病を合併した慢性心不全患者
血糖値が変動するおそれがある。
9.1.3 心不全を合併した頻脈性心房細動患者
臨床症状に注意し、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、
X線等)を行う等、観察を十分に行うこと。心不全を悪
化させる可能性がある。
9.1.4 房室ブロック(Ⅰ度)のある患者
房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。
9.1.5 徐脈のある患者(高度の徐脈(著しい洞性徐脈)のある患
者を除く)
症状が悪化するおそれがある。[2.3 参照]
9.1.6 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行
症等)
末梢血管の拡張を抑制し、症状を悪化させるおそれが
ある。
9.1.7 過度に血圧の低い患者
血圧をさらに低下させるおそれがある。
*9.1.8 褐色細胞腫又はパラガングリオーマ患者
本剤の単独投与により急激に血圧が上昇するおそれが
ある。[2.8、7.1 参照]
9.1.9 甲状腺中毒症患者
本剤の中止を要する場合は原則として1~2週間かけて
段階的に減量し、観察を十分に行うこと。急に投与を
中止すると、症状を悪化させることがある。
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