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資料1-2 カルベジロール 調査結果報告書及び添付文書[1.9MB] (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38855.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年度第15回 3/26)《厚生労働省》 |
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同ガイドライン)
安定冠動脈疾患患者の症状緩和を目的に使用する抗狭心症薬の第一選択薬の一つと
して β 遮断薬が推奨されている。
V.
WG 報告書及び「IV. 機構における調査」を踏まえた機構の判断
1. 妊婦への投与の可否について
WG 報告書及び上記の「IV. 機構における調査」の結果を踏まえ、機構は、以下の点から、
本薬の添付文書の禁忌から「妊婦又は妊娠している可能性のある女性」を削除し、治療上の
有益性が危険性を上回ると判断される場合には本薬を妊婦又は妊娠している可能性のある
女性に投与することは可能と判断した。
慢性心不全に関して、国内ガイドラインにおける本薬又は β 遮断薬の臨床的な位置付
けを踏まえると、慢性心不全の妊婦での本薬又は β 遮断薬の医療上のニーズが考えら
れ、そのニーズは高齢出産の増加、先天性心疾患患者の予後の改善等から高まってきて
いる。しかしながら、現行妊婦に投与可能な β 遮断薬(アテノロール、プロプラノロー
ル、ラベタロール等)には慢性心不全の適応がなく、当該ニーズに対応する医薬品は現
状においても十分とは言えない(WG 報告書「7.禁忌解除の妥当性」及び本報告書「IV.32. ガイドラインにおける本薬の臨床的な位置付けに関する記載状況」参照)
。
慢性心不全以外の本薬の各適応症(頻脈性心房細動、本態性高血圧症、腎実質性高血圧、
狭心症)についても、妊婦に対しても本薬の医療上のニーズが考えられ、慢性心不全同
様、そのニーズは高まってきている(WG 報告書「7.禁忌解除の妥当性」及び本報告
書「IV.3-2. ガイドラインにおける本薬の臨床的な位置付けに関する記載状況」参照)。
妊婦への本薬の使用に関しては、国内ガイドラインでは「カルベジロールとビソプロロ
ールは妊娠中期以降では胎児発育不全や新生児 β 遮断症状のリスクとなるものの、妊
娠初期の催奇形性や胎児毒性は否定的である」と記載されている(本報告書「IV.3-1. ガ
イドラインにおける妊婦への本薬の使用に関する記載状況」参照)
。また、妊婦への β
遮断薬の使用に関して、国内ガイドラインにおいては、関連記載がある場合は「おそら
く安全」とされており、欧米のガイドラインでは安全である旨(generally safe/a favorable
safety profile)が記載されている(WG 報告書「6. 国内外のガイドライン」及び本報告
書「IV.3-1. ガイドラインにおける妊婦への本薬の使用に関する記載状況」参照)
。
妊婦禁忌の設定理由とされている骨格異常及び黄体関連事象に関して、ヒトで当該リ
スクを示唆する疫学研究結果は得られていない(WG 報告書「5. 臨床使用に関する報
告」参照)
。
海外添付文書(米国、英国、カナダ、オーストラリア)において、本薬の妊婦への使用
は禁忌とされておらず、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に投与す
べきとされている(WG 報告書「3.海外添付文書における記載状況」参照)
。
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安定冠動脈疾患患者の症状緩和を目的に使用する抗狭心症薬の第一選択薬の一つと
して β 遮断薬が推奨されている。
V.
WG 報告書及び「IV. 機構における調査」を踏まえた機構の判断
1. 妊婦への投与の可否について
WG 報告書及び上記の「IV. 機構における調査」の結果を踏まえ、機構は、以下の点から、
本薬の添付文書の禁忌から「妊婦又は妊娠している可能性のある女性」を削除し、治療上の
有益性が危険性を上回ると判断される場合には本薬を妊婦又は妊娠している可能性のある
女性に投与することは可能と判断した。
慢性心不全に関して、国内ガイドラインにおける本薬又は β 遮断薬の臨床的な位置付
けを踏まえると、慢性心不全の妊婦での本薬又は β 遮断薬の医療上のニーズが考えら
れ、そのニーズは高齢出産の増加、先天性心疾患患者の予後の改善等から高まってきて
いる。しかしながら、現行妊婦に投与可能な β 遮断薬(アテノロール、プロプラノロー
ル、ラベタロール等)には慢性心不全の適応がなく、当該ニーズに対応する医薬品は現
状においても十分とは言えない(WG 報告書「7.禁忌解除の妥当性」及び本報告書「IV.32. ガイドラインにおける本薬の臨床的な位置付けに関する記載状況」参照)
。
慢性心不全以外の本薬の各適応症(頻脈性心房細動、本態性高血圧症、腎実質性高血圧、
狭心症)についても、妊婦に対しても本薬の医療上のニーズが考えられ、慢性心不全同
様、そのニーズは高まってきている(WG 報告書「7.禁忌解除の妥当性」及び本報告
書「IV.3-2. ガイドラインにおける本薬の臨床的な位置付けに関する記載状況」参照)。
妊婦への本薬の使用に関しては、国内ガイドラインでは「カルベジロールとビソプロロ
ールは妊娠中期以降では胎児発育不全や新生児 β 遮断症状のリスクとなるものの、妊
娠初期の催奇形性や胎児毒性は否定的である」と記載されている(本報告書「IV.3-1. ガ
イドラインにおける妊婦への本薬の使用に関する記載状況」参照)
。また、妊婦への β
遮断薬の使用に関して、国内ガイドラインにおいては、関連記載がある場合は「おそら
く安全」とされており、欧米のガイドラインでは安全である旨(generally safe/a favorable
safety profile)が記載されている(WG 報告書「6. 国内外のガイドライン」及び本報告
書「IV.3-1. ガイドラインにおける妊婦への本薬の使用に関する記載状況」参照)
。
妊婦禁忌の設定理由とされている骨格異常及び黄体関連事象に関して、ヒトで当該リ
スクを示唆する疫学研究結果は得られていない(WG 報告書「5. 臨床使用に関する報
告」参照)
。
海外添付文書(米国、英国、カナダ、オーストラリア)において、本薬の妊婦への使用
は禁忌とされておらず、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に投与す
べきとされている(WG 報告書「3.海外添付文書における記載状況」参照)
。
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