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08 科学技術・学術政策局主要事項 -令和7年度科学技術関係概算要求- (12 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/r01/1420668_00002.html
出典情報 令和7年度文部科学省 概算要求等の発表資料一覧(8/29)《文部科学省》
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令和7年度要求・要望額
39億円
(前年度予算額
25億円)
※運営費交付金中の推計額

海外特別研究員事業
現状・課題

 海外特別研究員事業は、我が国の優れた若手研究者の海外での研究専念を奨励しており、国際的な知的相互理解の基盤形成に貢献する国際研究交流の
生命線。我が国の長期派遣研究者数が低下する中、毎年約300名もの優れた若手研究者を継続的、安定的に海外に派遣している。
 一方、世界的な物価上昇で生活費が高騰したため、指定都市単価を導入する等対策を講じたが、海外に滞在しての研究遂行の状況は急激に悪化している。
「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版」(令和6年6月21日閣議決定)
日本の優秀な研究者に海外先端研究の経験機会を提供しつつ、海外研究機関からの研究者を呼び込むことを通じて、優れた研究が世界中から日本に集う国際的な頭脳
循環を確立する

事業概要
 博士の学位を有する者の中から優れた若手研究者を「海外特別研究員」と
して支援として、海外の大学等研究機関において長期間(2年間)研究に
専念できるよう支援。
事業スキーム

支援対象者

ポスドク等

支援経費

往復航空費、滞在費、研究活動費 等

事業開始時期

 近年の物価高騰等による影響が深刻化し、研究遂行の状況は悪化。
 このため、支給額の増額や家族帯同支援の強化、帰国後の研究を支援する
ための科研費との連携を行い、優れた若手研究者が世界を舞台にポテンシャ
ルを最大限に発揮できる環境を整備する。
(参考)海外特別研究員の声

昭和57年度

支援期間

 貯蓄を切り崩している研究者が大半かと思う。特に家族持ちの研
究者には大いに当てはまると思う。
 ただでさえ減少している海外留学研究者の数がさらに減少するこ
とが目に見えている。

2年間

新規採用人数(見込み) 176人

イメージ図



運営費交付金

これまでの成果
 海外特別研究員としての経験が、採用
者における今後の研究能力の向上に役
立っている。
 採用前に比べて、被引用数
TOP10%論文が採用後に増加
 採用終了後5年経過後、88.1%が
常勤研究職に就職

JSPS

 他の研究者と生活水準が違う。
 自身は節約のため大学から離れた住居で、セミナーやディスカッショ
ンに出席しずらい等、学術交流が阻害される面がある。

海外特別
研究員

海外特別研究員採用者の被引用数TOP10%論文の割合
海外特別研究員
米国
中国
ドイツ
日本
• H26年度新規採用者
204人を調査。
• Elsevier社Scopusを基
に、同社の研究分析ツー
ルSciValを用い集計。
集計日:令和2年8月

海外特別研究員経験者
神奈川大学大学院 理学研究科
理学専攻(生物科学領域)教授
さとう

佐藤 たまき (平成16年度採用)
• 首長竜に関して世界的研究者の一人
であり、福島県で昭和43年に発見され
た首長竜「フタバスズキリュウ」について新
属新種とする論文を平成18年に発表

• 平成28年、猿橋賞を受賞。

東京大学理学研究科
附属ビッグバン宇宙国際研究センター
教授
カブリ数物連携宇宙研究機構 機構長
よこやま

横山

じゅ んい ち

順一(平成2年度採用)

• 理論物理学の世界的研究者であり、日
本の研究コミュニティの中心的人物として
、初期宇宙論や宇宙大規模構造の構
造進化、重力波物理学といった研究を
国際的に主導。
• 平成25年度井上学術賞受賞。

東京大学大学院
農学生命科学研究科 准教授
さいとう

つぐゆき

齋藤 継之 (平成24年度採用)
• セルロースナノファイバーの効率的な生
産に成功。
• 平成27年、マルクス・ヴァレンベリ賞(ス
ウェーデンの森林科学に顕著な功績の
ある研究に贈られる賞で「森林科学のノ
ーベル賞」と言われる)をアジアで初めて
受賞。

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(担当:科学技術・学術政策局参事官(国際戦略担当)付)