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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 骨吸収抑制薬に関する顎骨壊死・顎骨骨髄炎(案)[6.1MB] (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html |
出典情報 | 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》 |
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③
原則として、顎骨への放射線照射歴がない。また、顎骨病変
が原発性がんや顎骨へのがん転移ではない。
ただし、本邦 PP 20236)では 8 週以内でも経過や画像所見など
から明らかに治癒傾向のない骨壊死を認める場合には MRONJ と
診断できるとしている。
(2)
臨床症状とステージング
骨露出は歯周病や根尖病変、義歯性潰瘍、抜歯後に続発するもの
が主体であるが、下顎隆起や顎舌骨筋線後方の粘膜の菲薄な部位に
自然発症する骨露出もある。急性症状の有無ならびに病変の範囲に
よってステージ 1 から 3 まで分類される(表1)。各ステージの代
表的な画像所見を写真 4〜7 に示す。
AAOMS 20223)や本邦 PP 20165)では、骨露出を認めないものの、
顎骨骨髄炎・顎骨壊死様の臨床症状を呈する症例をステージ 0 とし
て記載されている(表2)が、これらの症例の半数で改善を認める
ことから、本邦 PP 2023 6)では「分類」としては残すが、MRONJ の
診断・統計から除外した。
表 1(文献 6 より作成)
MRONJ の臨床症状とステージング
ステージ
臨床症状
ステージ 1
無症状で感染を伴わない骨露出/骨壊死またはプローブで骨を触知できる瘻孔を認める。
・下顎隆起や顎舌骨筋線後方の骨露出(根尖病変や埋伏歯による感染由来を否定)
・義歯性潰瘍由来
・歯性感染が(ほぼ)全くない歯の自然脱落
・抜歯後ドライソケット様で排膿なし
ステージ 2
感染/炎症を伴う骨露出/骨壊死やプローブで骨を触知できる瘻孔を認める。
発赤、疼痛を伴い、排膿がある場合とない場合とがある。
ステージ 3
下記の症状を伴う骨露出/骨壊死、またはプローブで骨を触知できる瘻孔を認める。
・下顎では下縁や下顎枝に至る骨露出/骨壊死
・上顎では上顎洞、鼻腔、頬骨に至る骨露出/骨壊死、鼻・上顎洞口腔瘻形成
・病的骨折や口腔外瘻孔
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原則として、顎骨への放射線照射歴がない。また、顎骨病変
が原発性がんや顎骨へのがん転移ではない。
ただし、本邦 PP 20236)では 8 週以内でも経過や画像所見など
から明らかに治癒傾向のない骨壊死を認める場合には MRONJ と
診断できるとしている。
(2)
臨床症状とステージング
骨露出は歯周病や根尖病変、義歯性潰瘍、抜歯後に続発するもの
が主体であるが、下顎隆起や顎舌骨筋線後方の粘膜の菲薄な部位に
自然発症する骨露出もある。急性症状の有無ならびに病変の範囲に
よってステージ 1 から 3 まで分類される(表1)。各ステージの代
表的な画像所見を写真 4〜7 に示す。
AAOMS 20223)や本邦 PP 20165)では、骨露出を認めないものの、
顎骨骨髄炎・顎骨壊死様の臨床症状を呈する症例をステージ 0 とし
て記載されている(表2)が、これらの症例の半数で改善を認める
ことから、本邦 PP 2023 6)では「分類」としては残すが、MRONJ の
診断・統計から除外した。
表 1(文献 6 より作成)
MRONJ の臨床症状とステージング
ステージ
臨床症状
ステージ 1
無症状で感染を伴わない骨露出/骨壊死またはプローブで骨を触知できる瘻孔を認める。
・下顎隆起や顎舌骨筋線後方の骨露出(根尖病変や埋伏歯による感染由来を否定)
・義歯性潰瘍由来
・歯性感染が(ほぼ)全くない歯の自然脱落
・抜歯後ドライソケット様で排膿なし
ステージ 2
感染/炎症を伴う骨露出/骨壊死やプローブで骨を触知できる瘻孔を認める。
発赤、疼痛を伴い、排膿がある場合とない場合とがある。
ステージ 3
下記の症状を伴う骨露出/骨壊死、またはプローブで骨を触知できる瘻孔を認める。
・下顎では下縁や下顎枝に至る骨露出/骨壊死
・上顎では上顎洞、鼻腔、頬骨に至る骨露出/骨壊死、鼻・上顎洞口腔瘻形成
・病的骨折や口腔外瘻孔
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