よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 骨吸収抑制薬に関する顎骨壊死・顎骨骨髄炎(案)[6.1MB] (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

行えない患者に対しては、症状の緩和などを治療の目標とし、保存
的な治療または小範囲に留めた外科的治療を選択する場合もある。
患者の全身状態や生命予後、患者の希望などを考慮し、治療方針を
決定する必要がある。
(2)

MRONJ の治療
PP 20236)では、MRONJ 治療に関するランダム化比較試験はないも
のの、近年多数の症例を用いたケースシリーズや、症例対照研究の
結果より、ステージ 2、3 の MRONJ に対しては、保存的治療と比較
して外科的治療の治癒成績が良好であったと結論づけている。従っ
て現時点では、MRONJ が発症した場合には、疾患の「治癒」を目標
とした、外科的治療を選択することが望ましい。ただし、外科的治
療の解釈は研究ごとに異なり、局所麻酔下に分離腐骨の除去や壊死
骨表層の掻爬を保存的治療と定義する場合もあれば、掻爬を含む何
らかの侵襲的処置を加える処置全般を外科的治療とする場合もあ
る。また、骨削除の範囲については、パノラマ X 線、CT、MRI など
の各種モダリティを参考に切除範囲を決定する。PP 20236)では、
ステージ 1 では保存的治療と外科的治療の両者を、ステージ 2 お
よび 3 では外科的治療を推奨しているが、外科的治療の適応につい
ては患者の希望や全身状態等を考慮した上で決定すると報告され
ている(表 4)。

表 4(文献 6 より作成)
MRONJ の治療
ステージ 1
保存療法(抗菌性洗口液、洗浄、局所的抗菌薬の注入など)または
外科的治療(壊死骨+周囲骨切除など)
ステージ 2
保存的治療と外科的治療(壊死骨+周囲骨切除など)のいずれも適応されるが、
外科的治療のほうが治癒率は高く、全身状態が許せば外科的治療を優先する
患者の状態や希望等により外科的治療が選択されない場合は、
保存的治療(抗菌性洗口液、洗浄、抗菌薬全身投与など)を行う
ステージ 3
外科的治療(壊死骨+周囲骨切除、区域切除など)患者の状態や希望等により
外科的治療が選択されない場合は、保存的治療を行う
22