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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 骨吸収抑制薬に関する顎骨壊死・顎骨骨髄炎(案)[6.1MB] (27 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html |
出典情報 | 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》 |
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治療、外科的治療に関わらず、抗菌薬長期投与の有用性は明らか
でないが、膿瘍を形成するような急性炎症を呈する場合、抗菌薬
投与が急性症状を緩和する場合も多く、適応、抗菌薬の選択につ
いてさらなる検討が望まれる。治療方法に関わらず、含嗽を含む
口内保清、セルフケアおよび定期的な歯科受診の重要性など、患
者教育指導は重要な管理の 1 つといえる。
4.
予防法
MRONJ 予防には、骨吸収抑制薬を処方する医師と歯科医師に加えて、
薬剤師も参加して連携する必要がある。
(1)
ARA 投与前
ARA の投与前には、歯および顎骨の感染性疾患を治療しておくこ
とが重要である。歯科医師による X 線検査も含めた口腔内の診査を
行い、保存不可能な歯の抜歯など侵襲的な歯科治療は終わらせてお
くことが望ましい。特に抜歯の場合は、概ね 2 週間程度で抜歯窩の
閉鎖(上皮化)が完了するため、投与開始の目安とする。また、歯
周疾患に対する口腔衛生管理を徹底し、口腔細菌数を減少させてお
くことが重要である。義歯を装着している場合には、粘膜に外傷(義
歯性潰瘍)がないかを注意深く観察し、適切な義歯調整を行う。た
とえ無歯顎者でも不適合義歯があれば、粘膜損傷が MRONJ 発症リス
クとなり、また無歯顎に見えても X 線検査で埋伏歯や粘膜下残根、
嚢胞などが発覚する場合もある。ARA 投与前はすべての患者におい
て口腔内精査および口腔衛生管理・指導が重要である。骨隆起等の
ある患者では、同部への食事等による繰り返す外傷により、潰瘍形
成、顎骨壊死へとつながることもあり、食事等を含めた生活指導も
重要である。
ARA を投与する際に、骨シンチグラフィーや FDG-PET にて顎骨に
集積があれば、感染性疾患やすでに顎骨骨髄炎が存在している可能
性もあるため、歯科で入念に精査しておくべきである。
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でないが、膿瘍を形成するような急性炎症を呈する場合、抗菌薬
投与が急性症状を緩和する場合も多く、適応、抗菌薬の選択につ
いてさらなる検討が望まれる。治療方法に関わらず、含嗽を含む
口内保清、セルフケアおよび定期的な歯科受診の重要性など、患
者教育指導は重要な管理の 1 つといえる。
4.
予防法
MRONJ 予防には、骨吸収抑制薬を処方する医師と歯科医師に加えて、
薬剤師も参加して連携する必要がある。
(1)
ARA 投与前
ARA の投与前には、歯および顎骨の感染性疾患を治療しておくこ
とが重要である。歯科医師による X 線検査も含めた口腔内の診査を
行い、保存不可能な歯の抜歯など侵襲的な歯科治療は終わらせてお
くことが望ましい。特に抜歯の場合は、概ね 2 週間程度で抜歯窩の
閉鎖(上皮化)が完了するため、投与開始の目安とする。また、歯
周疾患に対する口腔衛生管理を徹底し、口腔細菌数を減少させてお
くことが重要である。義歯を装着している場合には、粘膜に外傷(義
歯性潰瘍)がないかを注意深く観察し、適切な義歯調整を行う。た
とえ無歯顎者でも不適合義歯があれば、粘膜損傷が MRONJ 発症リス
クとなり、また無歯顎に見えても X 線検査で埋伏歯や粘膜下残根、
嚢胞などが発覚する場合もある。ARA 投与前はすべての患者におい
て口腔内精査および口腔衛生管理・指導が重要である。骨隆起等の
ある患者では、同部への食事等による繰り返す外傷により、潰瘍形
成、顎骨壊死へとつながることもあり、食事等を含めた生活指導も
重要である。
ARA を投与する際に、骨シンチグラフィーや FDG-PET にて顎骨に
集積があれば、感染性疾患やすでに顎骨骨髄炎が存在している可能
性もあるため、歯科で入念に精査しておくべきである。
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