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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 骨吸収抑制薬に関する顎骨壊死・顎骨骨髄炎(案)[6.1MB] (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》
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写真 20:99mTc(骨)シンチグラフィーにおいては、腐骨が分離した右側同部に高度の集積を認める。

【症例 2】60 歳代、女性、乳癌患者
乳癌の手術から 3 年経過後、骨を含めた多発転移が判明した。フル
ベストラントの投与が開始されたが、その後パルボシクリブが追加
された。その後はエベロリムス+エキセメスタンへと薬剤が変更され
ていた。この経過中に骨転移病変の増大を認め、BP 製剤であるゾレ
ドロン酸 4mg の点滴静注を4週毎に 1 年 4 か月間継続され、その後、
Dmab 120mg の皮下注(4週毎)を 4 年間継続されていた。当初は、
かかりつけ歯科医院で口腔管理がなされていたが、乳癌治療による
倦怠感などを理由に通院中断となっていた。複数歯の自然脱落と壊
死した顎骨が露出してきたため、大学病院口腔外科を紹介された。右
側下唇・オトガイ部の知覚鈍麻(Vincent 症状)を認めた。口腔衛生
状態は不良であり、両側上顎、右側下顎に壊死骨の露出を認めた(写
真 21)
。パノラマ X 線画像で、右側下顎前歯部から臼歯部にかけて、
下顎骨下縁にいたる腐骨と病的骨折を認め、右側上顎臼歯部と左側
上顎前歯部から臼歯部には骨融解と骨硬化像が認められた(写真 22)

3D-CT では、左側上顎前歯部から臼歯部にかけて、また、右側下顎前
歯部から臼歯部に広がる腐骨の分離形成と下顎骨の病的骨折を認め
た(写真 23)
。99mTc 骨シンチグラフィーにおいては、腐骨が分離した
右側下顎骨には集積は認めず、その周囲骨および右側上顎骨に高度
の集積を認めた(写真 24)。口腔衛生管理と抗菌薬の投与を行い、壊
死骨周囲粘膜や右側頬部の炎症所見は軽減したが、さらに複数の歯
が自然脱落した。また、右側下顎骨骨折により、開閉口運動に障害と
疼痛があり、十分な経口摂取量が得られないことより、両側上顎腐骨
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