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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 骨吸収抑制薬に関する顎骨壊死・顎骨骨髄炎(案)[6.1MB] (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》
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発症機序
MRONJ 発症メカニズムの解明が基礎研究を通じて進められている。
動物モデルを介した研究では顎骨への感染が MRONJ 発症に重要な
役割を果たすことが明らかになり、グルココルチコイド、抗悪性腫
瘍薬、糖尿病が動物モデルでも MRONJ 発症に相加相乗効果を示すこ
とが明らかにされている 6)。
MRONJ 発症に関するメカニズムとしては、BP や Dmab による破骨
細胞の活性化阻害に伴う骨のリモデリング阻害が MRONJ 発症の中
心的な役割を果たすことが示されている。さらに顎骨への炎症また
は感染が MRONJ の発症ならびに進展に影響を与え、BP による直接
的な血管新生阻害作用に加え、骨吸収抑制薬と併用する血管新生阻
害薬や抗悪性腫瘍薬などによる影響で骨への栄養供給が絶たれ、
MRONJ 発症を促す可能性が示唆されている 6)。
また、MRONJ の進展経路として、先述の如く骨吸収抑制薬によっ
て、口腔内の感染病変が修飾され顎骨骨髄炎が誘発される他、感染
を伴わずに無菌性・虚血性の顎骨壊死をきたす可能性が指摘されて
いる 6)。
MRONJ 発症に関わるリスク因子として、薬剤関連因子、局所因
子、全身因子、遺伝的要因が報告されており(表 3)
、特にこれら
の因子が複数重なる場合には配慮する必要がある。

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