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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 骨吸収抑制薬に関する顎骨壊死・顎骨骨髄炎(案)[6.1MB] (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》
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的治療が選択されない場合は、保存的治療でダウンステージング
を目指す。
① 保存的治療について
保存的治療の治癒率は外科的治療と比べると低いが、骨粗鬆症
患者では、骨吸収抑制薬(ARA)の休薬または薬剤変更と保存的
治療で治癒に至ることもある。がん患者においては保存的治療で
治癒に至ることはまれであるが、症状緩和と QOL の維持を目的と
した保存的治療の価値は高い。PP 20236)で定義する保存的治療
とは、抗菌性洗口液の使用、瘻孔や歯周ポケットあるいは露出し
た壊死骨と周囲軟組織の間隙に対する洗浄、無麻酔下あるいは局
所麻酔下での分離壊死骨の除去や壊死骨の鋭端の削除、経口抗菌
薬の投与、口内保清、患者教育指導である。本邦で処方できる抗
菌性洗口液には、ポビドンヨード含嗽剤(イソジンガーグル液)、
塩化ベンゼトニウム含嗽剤(ネオステリングリーンうがい液)など
がある。抗菌薬療法については効果的な抗菌薬あるいは投与期間
について一定の見解はない。一方、骨粗鬆症治療薬であるリコン
ビナント副甲状腺ホルモン(テリパラチド)の全身投与が MRONJ の
症状を軽減あるいは治癒させるという報告が散見されるが、エビ
デンスとしてはいまだ十分ではない。
② 外科的治療について
外科的治療の目的は、MRONJ を治癒させることである。外科的
治療の方法としては、壊死骨のみを摘出する conservative
surgery、壊死骨切除に加えて周囲健常骨を一定量削除するある
いは下顎辺縁切除や区域切除などの extensive surgery がある。
PP 20236)では、いくつかのシステマティックレビューの結果
や、症例対照研究の結果を受けて、可能であれば extensive
surgery を推奨している。また、下顎骨 MRONJ 症例の治療方針の
例として、壊死骨が下顎管より上方に限局している場合には下顎
骨辺縁切除、壊死骨が下顎管を含む場合は、可能なら下歯槽神経
血管束を温存しながら下顎辺縁切除を、残存下顎骨の量が十分で
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