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資料2-3 重篤副作用疾患別対応マニュアル ネフローゼ症候群(案)[2.1MB] (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00011.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第16回 10/17)《厚生労働省》
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B.医療関係者の皆様へ
1.早期発見と早期対応のポイント
(1)早期に認められる症状
大量の尿蛋白、低蛋白血症・低アルブミン血症に起因する尿の泡立ちの
増加、浮腫、体重増加などの非特異的な症状です。高度の場合には、胸水や
腹水、尿量減少、腎機能低下などの様々な症状が出現します。
さらに随伴症状として、脂質異常症や凝固線溶系異常とそれらに伴う血
栓症、および免疫異常症とそれに伴う感染症などを認めることもあります。
医療関係者は、上記症状のいずれかが認められた場合には早急に尿検査
(検尿、尿沈渣、尿生化学検査)および血液生化学検査を行い、鑑別診断を
行うことが必要です。また、経過中症状の持続や急激な悪化を認めた場合
には、早急に入院施設のある専門病院に紹介する必要があります。

(2)副作用の好発時期
原因医薬品を使用後数週間から 1 年位で発症することが多いのですが、
数年以上のこともあり様々です。

(3)患者側のリスク因子
腎機能障害、高齢者、脱水状態、うっ血性心不全、肝硬変末期などの患者
には注意して医薬品を使用する必要があります。遺伝学的背景として、二
次性膜性腎症をきたしうるブシラミン、金製剤では HLA-DR3 陽性例に腎障
害の多いことが報告されていますが、現実的に測定はされていません 1)。一
次性膜性腎症において、M-type phospholipase A2 receptor(PLA2R)に対
する抗体(抗 PLA2R 抗体)と HLA-DQA1 の各々の遺伝的多型と発症頻度の関
連が報告されています 2)。しかし、これまで二次性膜性腎症においてはその
関連は明らかでありません。将来的に遺伝子の差異などでリスクを判断し、
予防できる可能性はあります。
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