よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考2 参考資料 (44 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html
出典情報 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

資料Ⅰ-3-12

EBPM(Evidence-Based Policy Making)の推進

○ 潜在成⻑率の引上げや社会課題解決を実現するためには、“規模ありき”の予算編成をするのではなく、予算の中身の重点化や施策
の優先順位付けを徹底し、予算・政策の質の向上を図ることが不可⽋。そのため、使⽤データの特性や分析結果の多義性等に留意
しつつ、データに基づく政策効果の分析等により、予算・政策の中身と成果を不断に検証し、それらを予算編成に活かすことが重要。
◆ 骨太の方針2024(抄)
第1章 成⻑型の新たな経済ステージへの移⾏ (経済・財政・社会保障の持続可能性の確保)
(略)持続的な経済成⻑や成⻑と分配の好循環の実現は、財政や社会保障の給付と負担のバランスの改善に寄与する。(略)財政についても、EBPMによるワイズスペンディング
(効果的・効率的な⽀出)を徹底しつつ、官⺠連携による投資促進等の成⻑⼒強化を図るとともに、財政の信認を確保していくことは、⺠需主導の経済成⻑を⽀える重要な基盤となる。

◆ データに基づく分析例① ⼦供医療費助成
・⼦供医療について、少しでも⾃⼰負担が存在すると、⾃⼰負担
が完全に無料の場合に⽐べて医療需要(外来受診回数)が
減少することが分かった。
・具体的には、一回200円程度の⾃⼰負担が存在する場合、健
康状態の良くない⼦供が月に1回以上受診する割合は変わら
ないが、⽐較的健康にも関わらず頻繁に医師を訪れる⼦供の受
診が⼤幅に減った。

・小規模事業者支援目的の補助⾦について、申請して実際に受
給した事業者と申請したが非受給だった事業者の間ではアウトカ
ム(業績)に有意差が認められなかった。
・一⽅で、申請事業者は非申請事業者と⽐べてアウトカムが高
かった。この結果から、申請⾃体に効果があり、申請過程が課題
の棚卸しの機会となり課題解決につながったと推測される。

・労働時間について、教員のICTスキルが低い学校
では時間外労働をする教員の割合が多い傾向に
あった。
・業務効率改善について、オンライン授業実施に影
響を与えたのは情報設備の有無であり、教員の
ICTスキルは関係がなかった。

●小規模事業者持続化補助⾦の効果

●ICTスキルが低い教員の⽐率・高い教員の⽐
率が残業する教員の⽐率に与える効果

0.07

0

★★★

0.06

(%)

0.05

-0.02

★★★

★★★

0.04
0.03

-0.04
-0.06

5

0.01

-5

2013年度

(出所)Toshiaki Iizuka and Hitoshi Shigeoka 「Is Zero a Special Price? Evidence
from Child Healthcare」(2022)、東京⼤学「⼦ども医療費『タダ』の落とし穴―医療需要
における『ゼロ価格効果』を確認―」(2022年9月30日)
(注)人⼝の多い6県(294市町村)の⼦供の医療費助成の情報を2005〜15年の10年分収集し、
JMDC社の6〜15歳のレセプトデータに結合しデータを構築し分析されたもの。

2014年度

2013年度

★★★

一人当たり売上

売上

従業員数

★★★

一人当たり売上

従業員数

売上

一人当たり売上

従業員数

-0.1

-0.03

-0.02

売上

-0.01

一人当たり売上

-0.08

学校休業期間

平均的ICTスキルと残業する⽐率
との関係(標準化回帰係数)

★★★

0.02
0

⾃⼰負担率(%)

25
15

従業員数

1

◆ データに基づく分析例③ 学校の情
報設備・教員のICTスキルの影響

売上

無料時と⽐較して、月に 回以上外来受診する⼦
供の割合がどの程度減少するか( %
ポイント)

● ⾃⼰負担率と外来受診の関係

◆ データに基づく分析例② 補助⾦による⼩規
模事業者の業績への影響

2014年度

受給
申請
(出所)Kohei Takahashi and Yuki Hashimoto 「Small grant subsidy application effects on
productivity improvement: evidence from Japanese SMEs」(2022)、Yuki Hashimoto
and Kohei Takahashi 「Are Applying for and Receiving Subsidy Worth for Small
Enterprises? Evidence from the Government Support Program in Japan」(2021)、
RIETI「ノンテクニカルサマリー 小規模事業者持続化補助⾦の申請と受給の効果分析」(2021)
(注)2013年に創設された「小規模事業者持続化補助⾦」の申請と受給が小規模事業者の売上高や生
産性に与える影響について、中小企業庁から提供を受けた申請者リストを⽤いて分析されたもの。

低スキルと月80時間以上残業
低スキルと月45時間以上残業
高スキルと月45時間以上残業
高スキルと月80時間以上残業

-15
-25

4月

5月

6月

7月

8月

(出所) Hideo Akabayashi, Shimpei Taguchi, and Mirka Zvedelikova
「 School ICT Resources, Teachers, and Online Education:
Evidence from School Closures in Japan during the COVID-19
Pandemic」(2024)、 慶應義塾⼤学「学校の情報設備・教員のICTスキル
が双⽅向オンライン授業の実施・教員の残業時間に与える影響」(2024年6
月18日)
(注)学校の情報設備と教員のICTスキルがコロナ禍の学校閉鎖期間中の双⽅向
オンライン授業の実施、学校閉鎖中や再開直後の教員の残業等に与えた影
響について、⽂部科学省による全国の小中学校を網羅するデータを⽤いて分
析されたもの。