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会議資料 (41 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00035.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第61回 1/29)《厚生労働省》
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要望番号;IV S-27
ク比[95%CI]
:1.90[0.66, 5.46]

(確実性の低いエビデンス)。
安全性について、本薬は CsA と比較して多毛症(3 試験、140 例:リスク比[95%CI]

0.23[0.10, 0.50]
)及び歯肉肥厚(3 試験、144 例:リスク比[95%CI]
:0.09[0.07, 0.42]

を引き起こす可能性が低いと考えられる(確実性の低いエビデンス)。
3) Zotta F, et al. Update on the treatment of steroid-sensitive nephrotic syndrome. Pediatr Nephrol
2022; 37: 303-14.10)
SSNS の治療に関する総説において、本薬について以下の記載がある。
現在のところ、小児の SSNS 患者における初期治療に関する本薬の有効性を検証した試
験は完了していない。
本薬は、FRNS 及び SDNS 患者に対するステロイドの減量療法として広く認められてい
る。本薬がプレドニゾロンを用いずに寛解に誘導できるかどうかは依然として不明である。
より多くのデータが利用可能になるまでは、再発の治療にプレドニゾロンを処方すべきで
ある。本薬の有効性は、2000 年代初期に実施された本薬の単独投与又は低用量のプレドニ
ゾロンとの併用投与による多数の非対照試験から示唆されている。2008 年に、小規模試験
により本薬に対する CsA の優越性が示唆された。この点については、Gesellschaft für
Pädiatrische Nephrologie により更なる検討がされており、多施設共同非盲検無作為化クロス
オーバー試験において、小児 FRNS 患者 60 例に対して本薬又は CsA の 1 年間投与の有効
性及び安全性が比較されている。CsA と本薬の目標トラフ濃度をそれぞれ 80~100 ng/mL
及び 1.5~2.5 mg/mL としたとき、CsA は本薬よりも優れていた。しかしながら、事後解析
では、本薬の AUC が 50 μg·h/mL 超の場合、その効果は CsA と同等であることが示され、
本薬の高用量を必要とする患者がいることが示唆された。また、この点は、後方視的解析
によっても確認されており、SSNS に対して本薬を投与する際は腎移植で一般的に使用さ
れる用量よりも高用量で処方されるべきであり、45 μg·h/mL 超の AUC を目標とすること
を指針とすべきであることが示唆されている。全ての医療施設で本薬の AUC を測定できる
わけではないため、標準用量である 1,200 mg/m2/日で治療を開始できる。また、副作用が発
現していない再発性の小児患者では慎重に最大 1,800 mg/m2/日まで増量することができる。
これらの高用量は、小児 SSNS 患者を対象とした臨床試験で正式に評価されたことはない
が、青年期及び成人のループス腎炎患者を対象とした寛解導入試験で使用されている。
小児 SSNS 患者における本薬の安全性は満足できるものであり、主な副作用は患者の 3
~11%で報告されている消化器系の副作用である。これらの副作用は時間の経過とともに
改善する傾向があり、改善しない場合は、ミコフェノール酸ナトリウムの腸溶性製剤を試
みてもよく、しばしば忍容性が改善される。全体として、本薬は CNI より副作用が少ない
ようである。このため、本総説の著者を含む多くの医師は、CNI とは対照的に、ステロイ
ドの減量療法が長期間必要な場合、本薬を処方することを好む。
(3)教科書等への標準的治療としての記載状況

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