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救急外来における薬剤師業務の進め方 令和7年2月1日作成 Ver.1.0 (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.jshp.or.jp/activity/guideline/20250213-1.pdf |
出典情報 | 救急外来における薬剤師業務の進め方(2/13)《日本病院薬剤師会》 |
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はじめに
我が国の救急出動件数は年々増加しており、救急医療体制の確保は地域包括ケアシステ
ムの構築において重要な位置づけにある。救急外来は、小児から老若男女の様々な疾患の患
者を受け入れ、緊急かつ高度な医療の提供が必要とされるため、迅速かつ適切な薬学的管理
は患者の予後改善に繋がる。また、昨今、働き方改革が強く求められ、タスク・シフティン
グが早急の課題となっているが、単なる業務移管ではなく、「高い生産性」と「付加価値」
が得られることが重要である。
救急医療における薬剤師の参画は、2008 年に薬剤管理指導料 1、2016 年に病棟薬剤業務
実施加算 2 が認められ、飛躍的に推進された。2011 年には日本臨床救急医学会から救急認
定薬剤師制度、2022 年には救急専門薬剤師制度が設立され、救急医療に関する知識・技能
を深めた薬剤師が全国で活躍している。救急外来では、患者の薬剤服用歴などの確認が困難
なことが多いため、薬剤師が患者の服用歴などに関する情報を迅速に入手し、薬剤起因性疾
患とその推定原因薬剤の同定や処方提案、投与設計などの医薬品適正使用に関わる情報提
供を行い、医師・看護師などの相談に即時に対応することにより、医療安全および医療の質
の向上に大きく寄与できる。一方で、救急外来における薬剤師の業務は、各施設の薬剤師が
それまでに積み重ねてきた知識と経験を基に業務を行っているのが現状であり、救急外来
における薬剤師業務の標準化は喫緊の課題である。
この度、日本病院薬剤師会と日本臨床救急医学会の共同により、「救急外来における薬剤
師業務の進め方」を作成した。病院の機能や規模に関わりなく、全国の医療機関の薬剤師が
救急外来において標準的な業務を実施できることを目的とし、薬剤師業務の項目、実施内容
を整理し、業務を円滑に遂行するためのガイドとなっている。日本病院薬剤師会と日本臨床
救急医学会の共同監修発刊の「薬剤師のための救急・集中治療領域標準テキスト(日本臨床
救急医学会救急認定薬剤師制度のテキスト)」と合わせて活用し、本書が救急外来における
薬剤師業務の基本的位置づけとなり、救急外来において薬剤業務が推進されることを期待
する。
ii
我が国の救急出動件数は年々増加しており、救急医療体制の確保は地域包括ケアシステ
ムの構築において重要な位置づけにある。救急外来は、小児から老若男女の様々な疾患の患
者を受け入れ、緊急かつ高度な医療の提供が必要とされるため、迅速かつ適切な薬学的管理
は患者の予後改善に繋がる。また、昨今、働き方改革が強く求められ、タスク・シフティン
グが早急の課題となっているが、単なる業務移管ではなく、「高い生産性」と「付加価値」
が得られることが重要である。
救急医療における薬剤師の参画は、2008 年に薬剤管理指導料 1、2016 年に病棟薬剤業務
実施加算 2 が認められ、飛躍的に推進された。2011 年には日本臨床救急医学会から救急認
定薬剤師制度、2022 年には救急専門薬剤師制度が設立され、救急医療に関する知識・技能
を深めた薬剤師が全国で活躍している。救急外来では、患者の薬剤服用歴などの確認が困難
なことが多いため、薬剤師が患者の服用歴などに関する情報を迅速に入手し、薬剤起因性疾
患とその推定原因薬剤の同定や処方提案、投与設計などの医薬品適正使用に関わる情報提
供を行い、医師・看護師などの相談に即時に対応することにより、医療安全および医療の質
の向上に大きく寄与できる。一方で、救急外来における薬剤師の業務は、各施設の薬剤師が
それまでに積み重ねてきた知識と経験を基に業務を行っているのが現状であり、救急外来
における薬剤師業務の標準化は喫緊の課題である。
この度、日本病院薬剤師会と日本臨床救急医学会の共同により、「救急外来における薬剤
師業務の進め方」を作成した。病院の機能や規模に関わりなく、全国の医療機関の薬剤師が
救急外来において標準的な業務を実施できることを目的とし、薬剤師業務の項目、実施内容
を整理し、業務を円滑に遂行するためのガイドとなっている。日本病院薬剤師会と日本臨床
救急医学会の共同監修発刊の「薬剤師のための救急・集中治療領域標準テキスト(日本臨床
救急医学会救急認定薬剤師制度のテキスト)」と合わせて活用し、本書が救急外来における
薬剤師業務の基本的位置づけとなり、救急外来において薬剤業務が推進されることを期待
する。
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