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救急外来における薬剤師業務の進め方 令和7年2月1日作成 Ver.1.0 (22 ページ)
出典
公開元URL | https://www.jshp.or.jp/activity/guideline/20250213-1.pdf |
出典情報 | 救急外来における薬剤師業務の進め方(2/13)《日本病院薬剤師会》 |
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関)によって測定結果が得られるまでの
期間は異なる。各検査機関における測定
所要時間を事前に確認する必要がある。
□ 薬剤に起因する副作用
の判定
血中濃度から副作用や服用状況につい
て評価する。
□ 患者の薬の服用状況の
例)てんかん発作の原因が薬物治療の不
遵守によるものか否かを血中濃度測定
推定
により確認することは、適切な治療方針
の決定と、患者への効果的な服薬指導に
不可欠である。
◎4-5
急性薬毒物中毒に対する対応
1)急性薬毒物中毒が疑われる場合の情報収集
急性薬毒物中毒患者において、搬送前情報は治療に不可欠である。中毒起因物質は多岐に
わたり、医療機関の処方薬、市販薬(感冒薬など)
、日常生活用品(洗剤、化粧品、農薬な
ど)
、さらには火災に伴う一酸化炭素やシアン化合物の吸入など、その種類は極めて多い。
患者にみられる呼吸数、脈拍数、体温、血圧、意識状態、瞳孔、粘膜、神経症状などの臨床
症状から、中毒起因物質のカテゴリーを推定する。たとえば縮瞳があり有機溶媒の匂いがす
る場合は有機リン農薬が被疑薬のひとつとなる。この概念をトキシドロームと呼ぶ。
薬剤師は医師、看護師と協働し、薬毒物、摂取量、摂取時間などの情報を収集し、薬学的
観点から評価し、初期治療に繋がる情報を医師に提案する。
薬毒物中毒の治療は、いつ(摂取時間)、何を(中毒起因物質)
、どれだけ(摂取量)、摂
取(暴露経路)したかで治療方針が異なる場合がある。例えば、風邪薬の過量摂取では、同
じ名称であっても、イブプロフェンを含有するものとアセトアミノフェン含有するものな
ど主薬が異なるものや持続時間が異なるものがある。アセトアミノフェン含有製剤の場合
は摂取量、摂取時間によっては拮抗薬投与が必要となる。テオフィリンは、非徐放性製剤の
場合は服用後約 2~3 時間後に、1 日 2 回服用製剤であれば 5 時間後、1 日 1 回の製剤であ
れば 12 時間後にピークとなり、大量服薬時の副作用発現時間が異なり治療方針が変わる場
合がある。このように、薬学的観点からの情報収集と評価は治療方針の決定に極めて重要と
なる。
■ チェック項目
項目
摂取した可能性
実施内容
解説
□ 家族より聴取
薬毒物、摂取量、摂取時間、摂取経路
16
期間は異なる。各検査機関における測定
所要時間を事前に確認する必要がある。
□ 薬剤に起因する副作用
の判定
血中濃度から副作用や服用状況につい
て評価する。
□ 患者の薬の服用状況の
例)てんかん発作の原因が薬物治療の不
遵守によるものか否かを血中濃度測定
推定
により確認することは、適切な治療方針
の決定と、患者への効果的な服薬指導に
不可欠である。
◎4-5
急性薬毒物中毒に対する対応
1)急性薬毒物中毒が疑われる場合の情報収集
急性薬毒物中毒患者において、搬送前情報は治療に不可欠である。中毒起因物質は多岐に
わたり、医療機関の処方薬、市販薬(感冒薬など)
、日常生活用品(洗剤、化粧品、農薬な
ど)
、さらには火災に伴う一酸化炭素やシアン化合物の吸入など、その種類は極めて多い。
患者にみられる呼吸数、脈拍数、体温、血圧、意識状態、瞳孔、粘膜、神経症状などの臨床
症状から、中毒起因物質のカテゴリーを推定する。たとえば縮瞳があり有機溶媒の匂いがす
る場合は有機リン農薬が被疑薬のひとつとなる。この概念をトキシドロームと呼ぶ。
薬剤師は医師、看護師と協働し、薬毒物、摂取量、摂取時間などの情報を収集し、薬学的
観点から評価し、初期治療に繋がる情報を医師に提案する。
薬毒物中毒の治療は、いつ(摂取時間)、何を(中毒起因物質)
、どれだけ(摂取量)、摂
取(暴露経路)したかで治療方針が異なる場合がある。例えば、風邪薬の過量摂取では、同
じ名称であっても、イブプロフェンを含有するものとアセトアミノフェン含有するものな
ど主薬が異なるものや持続時間が異なるものがある。アセトアミノフェン含有製剤の場合
は摂取量、摂取時間によっては拮抗薬投与が必要となる。テオフィリンは、非徐放性製剤の
場合は服用後約 2~3 時間後に、1 日 2 回服用製剤であれば 5 時間後、1 日 1 回の製剤であ
れば 12 時間後にピークとなり、大量服薬時の副作用発現時間が異なり治療方針が変わる場
合がある。このように、薬学的観点からの情報収集と評価は治療方針の決定に極めて重要と
なる。
■ チェック項目
項目
摂取した可能性
実施内容
解説
□ 家族より聴取
薬毒物、摂取量、摂取時間、摂取経路
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