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資料1 ゲノム医療施策に関する基本的な計画(案) (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53142.html |
出典情報 | ゲノム医療推進法に基づく基本計画の検討に係るワーキンググループ(第10回 2/28)《厚生労働省》 |
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はじめに
ヒトゲノム配列の解読結果が公開された平成 15 年(2003 年)以降、様々な
ゲノム解析技術やそれに伴うゲノム科学は急速に進展し、研究成果の医療実装
への期待が高まる中、世界中でゲノム医療1の実現に向けた取組が進められ、
我が国においても、
「健康・医療戦略」
(平成 26 年7月 22 日閣議決定)におい
て示されたゲノム医療の実現に向けて取り組む旨の方針の下、ゲノム解析や遺
伝子情報を利用した医療への実利用に向けた研究開発等が積極的に進められ
てきた。
こうした関連する研究開発の成果も踏まえ、ゲノム医療をより広く国民に届
けていく観点から、令和元年(2019 年)にがん患者の複数の遺伝子変異を一
括して検出できる「包括的がん遺伝子パネル検査」の保険適用が開始となり、
これまでに約 90,000 症例で実施されているほか、同年 12 月にスタートした
厚生労働省の「全ゲノム解析等実行計画」に沿い、がん及び難病を対象とする
全ゲノム解析が約 29,000 症例で実施されるなど、ゲノム医療の実現に係る取
組が進められてきた。
その一方で、我が国のゲノム医療に関しては、未だ多くの課題が山積してい
る。
第一に、より強固なゲノム医療の提供体制の構築である。ゲノム医療は、困
難を抱えた患者やその家族に対する希望となるものであり、その提供に当たっ
ては、「患者起点・患者還元」の理念の下で行われるべきものである。しかし
ながら、医療の提供に関わる人材や設備の双方に高度な専門性を要するという
ゲノム医療の性格もあり、適切なゲノム医療を提供することができる医療機関
は限られているのが現実である。
また、ゲノム医療は、新たな治療方法の提示や蓄積されたデータの利活用を
通じた創薬への貢献といった期待がかかる反面、個々人の遺伝情報を取り扱う
ものであり、不適切な取扱いがなされれば、患者本人はもちろん、その家族や
子孫にまで影響が及び得る様々なリスクを抱えているが、未だ成長段階にある
ゲノム医療に対して国民全体が正しい理解をする機会や、発生した問題に対処
するための仕組みが整備されているとは言い難い。
こうしたゲノム医療に係る諸課題は、国民がゲノム医療を享受する機会を得
ることができないだけでなく、国民へのゲノム医療の提供を通じたゲノム情報
1
個人の細胞の核酸を構成する塩基の配列の特性又は当該核酸の機能の発揮の特性に応じ
て当該個人に対して行う医療
1
ヒトゲノム配列の解読結果が公開された平成 15 年(2003 年)以降、様々な
ゲノム解析技術やそれに伴うゲノム科学は急速に進展し、研究成果の医療実装
への期待が高まる中、世界中でゲノム医療1の実現に向けた取組が進められ、
我が国においても、
「健康・医療戦略」
(平成 26 年7月 22 日閣議決定)におい
て示されたゲノム医療の実現に向けて取り組む旨の方針の下、ゲノム解析や遺
伝子情報を利用した医療への実利用に向けた研究開発等が積極的に進められ
てきた。
こうした関連する研究開発の成果も踏まえ、ゲノム医療をより広く国民に届
けていく観点から、令和元年(2019 年)にがん患者の複数の遺伝子変異を一
括して検出できる「包括的がん遺伝子パネル検査」の保険適用が開始となり、
これまでに約 90,000 症例で実施されているほか、同年 12 月にスタートした
厚生労働省の「全ゲノム解析等実行計画」に沿い、がん及び難病を対象とする
全ゲノム解析が約 29,000 症例で実施されるなど、ゲノム医療の実現に係る取
組が進められてきた。
その一方で、我が国のゲノム医療に関しては、未だ多くの課題が山積してい
る。
第一に、より強固なゲノム医療の提供体制の構築である。ゲノム医療は、困
難を抱えた患者やその家族に対する希望となるものであり、その提供に当たっ
ては、「患者起点・患者還元」の理念の下で行われるべきものである。しかし
ながら、医療の提供に関わる人材や設備の双方に高度な専門性を要するという
ゲノム医療の性格もあり、適切なゲノム医療を提供することができる医療機関
は限られているのが現実である。
また、ゲノム医療は、新たな治療方法の提示や蓄積されたデータの利活用を
通じた創薬への貢献といった期待がかかる反面、個々人の遺伝情報を取り扱う
ものであり、不適切な取扱いがなされれば、患者本人はもちろん、その家族や
子孫にまで影響が及び得る様々なリスクを抱えているが、未だ成長段階にある
ゲノム医療に対して国民全体が正しい理解をする機会や、発生した問題に対処
するための仕組みが整備されているとは言い難い。
こうしたゲノム医療に係る諸課題は、国民がゲノム医療を享受する機会を得
ることができないだけでなく、国民へのゲノム医療の提供を通じたゲノム情報
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個人の細胞の核酸を構成する塩基の配列の特性又は当該核酸の機能の発揮の特性に応じ
て当該個人に対して行う医療
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