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資料1-2-9診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
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141 海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん
○ 概要
1.概要
てんかん原性焦点を側頭葉の内側に有する部分てんかんで、かつ病理学的に海馬硬化を呈するもの。
推定病因、臨床経過、発作症状、脳波所見、画像所見などがおおむね共通している。上腹部不快感などの
前兆、強直や自動症を伴う複雑部分発作を認める。薬物治療に極めて抵抗するが、一側の海馬硬化症の
場合は外科的治療の成績はよい。
2.原因
不明。4~5歳以下の乳幼児期に先行損傷の既往(熱性けいれん、熱性けいれん重積、外傷、低酸素性
脳症、中枢神経感染症など)をもつ症例が多いが、全例ではない。MRI で海馬硬化を示唆する海馬萎縮と
FLAIR 法での海馬の高信号を認める。海馬硬化及びてんかん原性が獲得される過程には、先行損傷、年
齢、遺伝負因、形成障害など、多くの要因が複雑に関与していると考えられる。
3.症状
上腹部不快感などの前兆の後に(前兆がない場合もある。)意識減損し、強直あるいは口や手などを動か
す自動症を呈するてんかん発作を示す。発作自体の持続は数分程度であるが、発作後にもうろう状態とな
り、意識が清明となるまでに更に数分経過することが多い。ときに二次性全般化発作もみられる。記憶障害
などの認知機能障害、抑うつ、精神病などの精神医学的障害を伴うこともある。
4.治療法
抗てんかん薬による初期の薬物治療で発作がいったん寛解することもあるが、再発した後は難治に経過
する。一側性の海馬硬化症の場合は、扁桃体、海馬及び海馬傍回を含む側頭葉内側構造を外科的に切
除することにより約 80%の症例で発作は消失するが、両側性での外科的治療は難しく、また、術後に発作
が残存する場合には発作抑制は非常に困難である。
5.予後
外科的治療により発作が抑制された場合でも薬物治療の継続を必要とする症例は多く、長期経過で 10~
20%は再発する。なんらかの理由(両側海馬硬化など)で外科的治療を受けられない場合、又は外科的治
療にても発作が抑制されなかった場合には、予後は非常に不良である。
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○ 概要
1.概要
てんかん原性焦点を側頭葉の内側に有する部分てんかんで、かつ病理学的に海馬硬化を呈するもの。
推定病因、臨床経過、発作症状、脳波所見、画像所見などがおおむね共通している。上腹部不快感などの
前兆、強直や自動症を伴う複雑部分発作を認める。薬物治療に極めて抵抗するが、一側の海馬硬化症の
場合は外科的治療の成績はよい。
2.原因
不明。4~5歳以下の乳幼児期に先行損傷の既往(熱性けいれん、熱性けいれん重積、外傷、低酸素性
脳症、中枢神経感染症など)をもつ症例が多いが、全例ではない。MRI で海馬硬化を示唆する海馬萎縮と
FLAIR 法での海馬の高信号を認める。海馬硬化及びてんかん原性が獲得される過程には、先行損傷、年
齢、遺伝負因、形成障害など、多くの要因が複雑に関与していると考えられる。
3.症状
上腹部不快感などの前兆の後に(前兆がない場合もある。)意識減損し、強直あるいは口や手などを動か
す自動症を呈するてんかん発作を示す。発作自体の持続は数分程度であるが、発作後にもうろう状態とな
り、意識が清明となるまでに更に数分経過することが多い。ときに二次性全般化発作もみられる。記憶障害
などの認知機能障害、抑うつ、精神病などの精神医学的障害を伴うこともある。
4.治療法
抗てんかん薬による初期の薬物治療で発作がいったん寛解することもあるが、再発した後は難治に経過
する。一側性の海馬硬化症の場合は、扁桃体、海馬及び海馬傍回を含む側頭葉内側構造を外科的に切
除することにより約 80%の症例で発作は消失するが、両側性での外科的治療は難しく、また、術後に発作
が残存する場合には発作抑制は非常に困難である。
5.予後
外科的治療により発作が抑制された場合でも薬物治療の継続を必要とする症例は多く、長期経過で 10~
20%は再発する。なんらかの理由(両側海馬硬化など)で外科的治療を受けられない場合、又は外科的治
療にても発作が抑制されなかった場合には、予後は非常に不良である。
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