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資料1-2-9診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (64 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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152 PCDH19 関連症候群
○ 概要
1.概要
正常又は軽度の運動発達の遅れを有する乳幼児期の女児に、発熱・感染症等を契機にてんかんを発症
する。てんかん発作は一度出現すると高率に群発し(日に何度も繰り返す。)、以降もしばしば発熱などに
伴い頑固な発作群発を繰り返す疾患である。発症後は、しばしば知的障害が進行し、自閉、多動、種々の
精神症状を伴うことも多い。
2.原因
X 染色体長椀 Xq22.1 に存在する PCDH19 遺伝子の異常。これまでに点変異(部位はエクソン 1 に集中)、
遺伝子欠失が同定されている。なお、変異保因男性は基本的に健常となる。
3.症状
てんかん発作は乳児期から幼児期早期に発症する。1回の発作持続時間は短いが日に何度も繰り返し
(発作群発)、各群発は日~週単位持続する。発作型は焦点性発作や全身けいれん(強直、強直間代)が
主体で、ミオクロニー・欠神・脱力発作や 15 分以上遷延する発作は稀である。発作頻度は患者により多様
であるが、多くは幼児期までが月~数か月単位と多く、その後徐々に減少し、思春期以後には寛解する例
が多い。発作間欠期脳波ではしばしば焦点性棘波や鋭波、基礎波や背景活動の徐波化がみられる。
4.治療法
有効な治療法は確立していない。てんかん発作に対しては発作型に対応した種々の抗てんかん薬が用
いられるが効果は乏しい。発作群発の抑制には、しばしばベンゾジアゼピン系薬剤が有効である。
5.予後
てんかん発作は思春期以降に寛解することが多いが、一部の患者では成人期にも継続して出現する。ま
た、しばしば種々の程度の知的障害(軽度~重度)や、自閉、多動、様々な精神症状を合併し、発作寛解後
も社会生活上で大きな問題となる。運動発達は初期に遅れることもあるが、長期的には良好である。

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