よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


別紙3○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00058.html
出典情報 先進医療会議(第122回 6/8)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

【別添4】「生体肝移植術」の有効性及び安全性の評価(申請書類より抜粋)
7-1.有効性及び安全性の評価
主要評価項目
・術後3年生存割合
主要評価項目の 3 年生存率の期待値を 70%、閾値を 45%としたとき、αエラー5%(片側)
、検出力 80%
のもとで必要症例数は 21 例と計算される。なお、時間に対する生存率の変化に対して指数分布を仮定
した。若干の解析除外例の発生を考慮し、集積目標症例数を 23 例が必要と判断した。
一方で、海外の報告において(Johan Gagnière, Aurélien Dupré, Sepideh S Gholami, Denis Pezet,
Thomas Boerner, Mithat Gönen, Thomas P Kingham, Peter J Allen, Vinod P Balachandran, Ronald
P De Matteo, Jeffrey A Drebin, Rona Yaeger, Nancy E Kemeny, William R Jarnagin, Michael I
D'Angelica, Is Hepatectomy Justified for BRAF Mutant Colorectal Liver Metastases?: A Multiinstitutional Analysis of 1497 Patients, Ann Surg. 2020 Jan;271(1):147-154.)、登録した人の中
で肝移植まで辿り着いたのは 91 人中 10 人で、約 9 分の1。京都大学の切除不能大腸癌肝転移に対する
コンバージョン治療に関する報告(BECK study)では、約 2 年半の登録期間で登録したのは 35 人であ
った。その 9 分の1の患者が本試験の対象になると仮定すると、2 年半で 3 人程度となる。従って京都
大学(関連病院含む)のみで年間約 1 人。そのうち、年齢が 70 歳未満で、ドナー候補者がいる割合が
1/2~1/3 と仮定すると、京都大学のみで年間約 0.3~0.5 人。今回の試験で移植実施施設は全国 10 施設
を予定しているため、対象となる患者は全国で年間約 3~5 人と推定され、登録期間 5 年では年間約 15
~25 人となる。従って実現可能な症例数は 20 例前後と想定される。本臨床研究において、予定研究対
象者数は5年間で 23 例は実現可能な妥当な症例数設定と判断した
副次評価項目
切除不能大腸癌肝転移に対する肝移植は、移植後に再発を認めても、多くの症例において治療介入が可能
で、治療すれば予後は良いとされる。そこで、副次評価項目として再発率を指標に入れることは必須であ
る。その他、安全性の指標として肝移植周術期における有害事象の発生を検討し、以下のように設定した。
・術後2年および3年無再発生存率および2年および3年グラフト生存率
・術後 30 日および 90 日生存割合
・術後合併症
有効性に関する統計解析
主要評価である 3 年生存率をカプランマイヤー法により推定し、Greenwood 法を用いて両側 90%信頼区
間(片側 5%αエラーに対応)を計算する。計算した信頼区間下限が閾値の 45%を超えたとき本試験治療
(肝移植)の有効性が示されたと判断する。副次評価項目に関する解析などは別途作成する統計解析計画
書に記載する。
安全性評価に関する統計解析
術後合併症:合併症の種類、程度(Clavien-Dindo 分類)
、発生日、治療内容、転帰などを記述的に記載す
る。

28