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別紙3○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00058.html
出典情報 先進医療会議(第122回 6/8)《厚生労働省》
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本臨床研究では、適応中央判定委員会を設置しており、候補となる患者さんの治療経過も含めて適応
を議論する体制を整えており、この委員会は移植外科医だけでなく、腫瘍内科医や移植と関わりのない
肝臓外科医も参加し、過去の治療経過も含めて議論の対象となります。従って、医学的に妥当と思われ
る治療から外れる治療経過を有する患者さんに肝移植が行われることはありません。

(3)主要評価項目が3年生存率で、副次評価項目に安全性等の項目となっていますが、安全面につ
いての重み付けは如何でしょうか?化学療法後で骨髄抑制がある中、免疫抑制剤を使用する事
で、感染性等の合併症が増える可能性もあります。
【回答】
ご指摘の通り、化学療法後の患者さんにおいて、合併症が増える可能性も否定できません。しかし、安
全性の評価が副次評価項目であることは、安全性の評価に対する重みを低く見込んでいるということで
は決してありません。本臨床試験の「病変の適格基準」に、化学療法の最終投与日から4週間以上の間
隔をあけることを定めています(研究計画書 P.6)。また、「生体肝移植の適格基準」に好中球数、血小板
数、ヘモグロビン値の基準を定めており(研究計画書 P.7)、骨髄抑制状態の患者さんは適応になりませ
ん。さらに、ご質問(2)でも申し上げたとおり、本臨床研究では、適応中央判定委員会を設置しており、
本委員会で改めて議論されたうえで適応が決まります。従って、化学療法後の骨髄抑制の状態で肝移
植が行われることがないような体制は整っていると考えております。

(4)大腸の原発部位については右側又は左側結腸のどちらかの制限はあるのでしょうか。また、肝転
移の時期については同時性転移なのか、それとも異時性転移を指しているのでしょうか。さらに
は、RAS や RAF、MSI などの結果は適応には反映しないのでしょうか?ご説明願います。
【回答】
ご指摘いただきありがとうございます。本臨床研究では、右側・左側結腸の制限はなく、肝転移の同時
性・異時性の区別もありません。また、RAS、RAF、MSI の結果は肝移植の適応に反映されません。
一般的には、大腸癌の部位でいえば右側が、転移の時期については同時性が予後不良と考えられてお
り、遺伝子変異も含めて、予後不良因子として報告されているものが多くあります。しかし、これらの因子
は、従来の治療における予後不良因子ではあるものの、患者さんによっては化学療法が著効する方も
おられます。そしてそのような、予後不良因子があるにも関わらず、転移巣が肝臓に限局し、かつ化学
療法に対して効果がある患者さんについては、肝移植を行うことで予後を改善できると考えております。

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