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別紙3○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (32 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00058.html |
出典情報 | 先進医療会議(第122回 6/8)《厚生労働省》 |
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査を行い、軽度の併発症については専門科にコンサルトのうえでドナーとしての適否を判定す
る。
3. 感染症がないこと。
4. 肝機能が施設の基準値以内であること。なお、ごく軽度の異常については肝臓内科医にコ
ンサルトのうえ、ドナーとしての適否を判定する。
5. 患者(レシピエント)に提供できる部分肝の大きさが十分(グラフト重量・レシピエント
体重比が 0.6 以上またはグラフト肝容積/レシピエント標準肝容積が 30%以上)で、かつドナ
ーにも十分な大きさの肝臓が残ること(残肝容積/全肝容積が 30%以上)。
6. 強制されたのではなく、この研究に関する情報をご理解いただいた上で自身の意思として
肝臓の一部提供を申し出ていること。
7. 6 親等以内の血族、3 親等以内の姻族であること。ただし、各医療機関においてより厳しい
基準を有する場合はそれを遵守する。
8. 原則として、白血球の血液型(HLA : Human Leukocyte Antigen , ヒト白血球抗原)の組
み合わせが問題ないこと。
・手術
術前の患者の状態に関する適応基準、術式、周術期管理については、各機関で通常診療にて行
われている肝移植の基準に準じる。肝移植手術は各施設において通常行われている肝移植手術と
大きな相違はないが、大腸癌の術後であり、肝臓以外に転移巣がないことを確認するため、腸間
膜リンパ節や肝門部リンパ節に転移を疑う所見を認めた場合、腹膜に播種性病変を疑う所見を認
めた場合は、術中迅速病理診断にて転移のないことを確認する。大腸癌肝転移に対する肝移植に
おける門脈・肝動脈・肝静脈の再建については、通常は間置グラフトを使用する必要性のある症
例はほとんどないと考えられるが、もし間置グラフトが必要と判断すれば、これを用いることと
する。胆道再建については、通常はレシピエントとグラフトの胆管を吻合することが想定される
が、もし胆管空腸吻合が必要と判断される場合にはこれを行う。いずれの手技においても、各移
植実施医療機関では数多く経験済みである。生体ドナー手術は各移植実施医療機関における通常
の術式通りに行う。生体ドナーは本研究における評価の対象ではなく、特殊な手術手技や機器、
医薬品を用いることは一切ない。
・肝移植術後の外来フォロー
通常診療における検査、処方を行う。加えて、画像検査などを適宜追加する。移植後は大腸が
んの再発を認めるまで、大腸癌に対する抗癌剤治療、手術、放射線治療など後治療は行わない。
免疫抑制剤については、原則として通常の肝移植における免疫抑制剤のプロトコールに準じる。
ただし、特に支障がなければ抗腫瘍効果も有するとされるサーティカンを併用することを推奨す
るが、最終的には各医療機関の裁量の範囲内で決定するものとする。
・研究実施後における医療の提供について
本邦で肝移植を受けたあらゆる患者は移植実施医療機関の責任のもとで生涯にわたる経過観
察を行い、毎年日本肝移植学会の全国登録事業への報告が義務づけられている。本研究で生体肝
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る。
3. 感染症がないこと。
4. 肝機能が施設の基準値以内であること。なお、ごく軽度の異常については肝臓内科医にコ
ンサルトのうえ、ドナーとしての適否を判定する。
5. 患者(レシピエント)に提供できる部分肝の大きさが十分(グラフト重量・レシピエント
体重比が 0.6 以上またはグラフト肝容積/レシピエント標準肝容積が 30%以上)で、かつドナ
ーにも十分な大きさの肝臓が残ること(残肝容積/全肝容積が 30%以上)。
6. 強制されたのではなく、この研究に関する情報をご理解いただいた上で自身の意思として
肝臓の一部提供を申し出ていること。
7. 6 親等以内の血族、3 親等以内の姻族であること。ただし、各医療機関においてより厳しい
基準を有する場合はそれを遵守する。
8. 原則として、白血球の血液型(HLA : Human Leukocyte Antigen , ヒト白血球抗原)の組
み合わせが問題ないこと。
・手術
術前の患者の状態に関する適応基準、術式、周術期管理については、各機関で通常診療にて行
われている肝移植の基準に準じる。肝移植手術は各施設において通常行われている肝移植手術と
大きな相違はないが、大腸癌の術後であり、肝臓以外に転移巣がないことを確認するため、腸間
膜リンパ節や肝門部リンパ節に転移を疑う所見を認めた場合、腹膜に播種性病変を疑う所見を認
めた場合は、術中迅速病理診断にて転移のないことを確認する。大腸癌肝転移に対する肝移植に
おける門脈・肝動脈・肝静脈の再建については、通常は間置グラフトを使用する必要性のある症
例はほとんどないと考えられるが、もし間置グラフトが必要と判断すれば、これを用いることと
する。胆道再建については、通常はレシピエントとグラフトの胆管を吻合することが想定される
が、もし胆管空腸吻合が必要と判断される場合にはこれを行う。いずれの手技においても、各移
植実施医療機関では数多く経験済みである。生体ドナー手術は各移植実施医療機関における通常
の術式通りに行う。生体ドナーは本研究における評価の対象ではなく、特殊な手術手技や機器、
医薬品を用いることは一切ない。
・肝移植術後の外来フォロー
通常診療における検査、処方を行う。加えて、画像検査などを適宜追加する。移植後は大腸が
んの再発を認めるまで、大腸癌に対する抗癌剤治療、手術、放射線治療など後治療は行わない。
免疫抑制剤については、原則として通常の肝移植における免疫抑制剤のプロトコールに準じる。
ただし、特に支障がなければ抗腫瘍効果も有するとされるサーティカンを併用することを推奨す
るが、最終的には各医療機関の裁量の範囲内で決定するものとする。
・研究実施後における医療の提供について
本邦で肝移植を受けたあらゆる患者は移植実施医療機関の責任のもとで生涯にわたる経過観
察を行い、毎年日本肝移植学会の全国登録事業への報告が義務づけられている。本研究で生体肝
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