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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (11 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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め、実践能力と並行し専門職に求められるものである。

これらⅠ~Ⅵ群のコアコンピテンシーは、実習と講義・演習の相互フィードバックにより発展し、
卒業時の到達目標達成に向け、看護学・専門職としての学びを統合する。

.コアコンピテンシーに基づく実習(図  
看護学教育において実践能力を修得するには、実習は重要な位置づけである。講義や演習で学んだ
Ⅰ~Ⅵ群のコアコンピテンシーは、臨地実習において、看護の対象となる人との相互作用を通して発
展する。コアコンピテンシーを実習でどのように活用できるか、一例を図  に示した。
例えば臨地実習において「Ⅳ群 特定の健康課題に対応する実践能力」を修得するためには、,
,, のコアコンピテンシーが必要であり、円の中央に表した。さらにⅢ群に含まれる ,,,
,, のコアコンピテンシーをその周囲に配置し中心部のコアコンピテンシーを支えるものとし
て位置づけた。
特定の健康課題を有した看護の対象となる人を理解するためには、対象となる人を環境との相互作
用をもちながら、生物学的存在としてだけではなく、生活者として生きている人間として全人的に捉
える必要がある。そこで「Ⅰ群 対象となる人を全人的に捉える基本能力」のコアコンピテンシーを
円の下に位置づけ基盤であることを示している。さらに看護を実践していくためには、日本看護協会
の「看護者の倫理綱領」にも記載されているように、対象となる人々の人間としての尊厳と権利を擁
護し、自立した存在として意思決定できるように支援する倫理的態度や、援助的関係性を形成する能
力などが必要である。よって「Ⅱ群 ヒューマンケアの基本に関する実践能力」のコアコンピテンシ
ーも基盤として円の下に位置づけた。
また上記で示したようなコアコンピテンシーだけでなく、保健医療チームの一員として他の職種と
協働する能力や科学技術の発展等を踏まえて看護を創造させていく能力をも求められる。このような
能力を「Ⅴ群 多様なケア環境とチーム体制に関する実践能力」のコアコンピテンシーとして円の上
に位置づけている。
実習では、日々自己の看護実践を振り返り、自己の課題に気付きながら成長し学びを得るという経
験の積み重ねが行われる。そこで「Ⅵ群 専門職として研鑽し続ける基本能力」のコアコンピテンシ
ーを図  から図  まで継続して位置づけ、将来においても研鑽が続くというイメージを持たせた。
これらのコアコンピテンシーは実習だけで育まれるものではなく、前述したとおり学士課程教育に
おいて身につけるべき学士力とも深く関係している。また学内での講義や演習で学んだ知識や技術、
態度などと相互フィードバックを経ながら発展していくものである。

学士課程教育における看護学の学びの統合について
図  は、看護学士課程教育で身につけてきたコアコンピテンシーの「学びの統合」を図る必要があ
ることを示している。各コアコンピテンシーは、学士教育課程を卒業した看護師としてすぐれた実践
役割を果たしていくうえで、
単独で意味をなすものではなく、
すべてが有機的に連関する必要がある。
そのため、卒業前の段階に「学びの統合」を位置づけている。
「学びの統合」の内容としては、学士力
を背景にしながら、看護専門職として臨地での看護実践だけができれば良いわけではなく、看護を学
問として位置づけ発展させていくことも必要である。したがって、
「専門職としての統合」と「看護学
としての統合」の  つの「学びの統合」がなされることが学士課程教育において求められる。

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