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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (31 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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 心理的危機状態にある患者・家族のアセスメントと看護援助方法について説明できる。
 回復過程にある患者・家族の心身の状況をアセスメントし、他(多)職種連携のもとでの早期から
のリハビリテーションを通して、回復を促進するための基本的な看護援助方法が実施できる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。

① 急激な健康破綻をきたす代表的疾患・外傷による病態、診断、治療とアセスメント
急激な健康破綻をきたす疾患・外傷による病態は、患者の生命にかかわることが多いため、身体的
なアセスメントや侵襲的および薬物的治療、検査などに伴う合併症について十分に理解した上で看護
を行う必要がある。そのために代表的な疾患・外傷による病態の検査、診断、治療およびそれに伴う
合併症や注意点、救命救急時の対処方法、侵襲的治療法である手術・麻酔に伴う生体反応や合併症な
どについて理解する。

② 急性期の治療を受ける患者・家族への援助
急激な健康破綻をきたし、急性期の治療を受ける患者・家族は、生命の危機に対する不安や恐怖、
疾患・外傷による病態および治療に伴う苦痛など、身体的・精神的苦痛を体験するため、そうした  
苦痛内容とその緩和方法についての知識が必要である。またさまざまな治療法を効果的に行うために
必要な看護についての知識も必要となる。

③心理的危機状態にある患者・家族への援助
急激な健康破綻をきたした患者・家族は、その状況によってはパニック状態となり、心理的危機 
状況に陥る可能性がある。看護職はそうした危機状況にある患者・家族の理解と援助方法について、
自殺予防の観点も含め、知っておく必要がある。そのために、さまざまな危機理論や、危機の段階に
応じた患者・家族の援助方法について理解する。

④回復段階にある患者・家族の心身のアセスメント
回復段階は、健康破綻の状況から徐々に回復していく段階である。また回復の目標がどこにあるの
かによっても患者・家族の心身の状況は変わってくる。したがって、それぞれの回復目標や回復の 
段階に応じて患者・家族をサポートしていく必要がある。そのためには患者の心身の回復状況につい
てのアセスメントや、回復遅延時の心身のアセスメント、健康回復段階にある患者の家族の心理的・
社会的側面のアセスメント、ボディイメージの変容を伴う場合にはそのアセスメントに関する知識が
必要である。

⑤回復状況に応じた看護援助方法
それぞれの患者の回復の目標や、回復段階に応じて必要な看護援助方法は変わってくる。
したがって、早期回復を促進する看護援助方法、患者の生活状況に応じた生活の再構築の援助、障害
に応じたリハビリテーションの基本的援助方法、回復意欲を支えるための援助方法、回復遅延時に 
必要な看護援助について提案し、指導のもと実施することができる。

慢性・不可逆的健康課題を有する人を援助する能力
「慢性・不可逆的健康課題を有する人を援助する能力」とは対象者の尊厳と主体性を維持しつつ、

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