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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (24 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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人間の精神のしくみや働き、基本的欲求や不安の理解を基盤として、精神機能をアセスメントする
方法を修得し、発達段階に応じて、精神の健康状態をアセスメントできる能力を身につける。身体状
態の精神状態への影響(心身相互作用)や、発達課題を踏まえた心理社会的問題への理解をもとに、
看護の対象となる人々を身体的・心理的・社会的存在として包括的に捉え、アセスメントすることが
重要である。また、ストレスやそれへの適応・対処行動について理解し、適切な対処行動がとれてい
るかアセスメントする能力を修得する。

③環境と健康状態との関連のアセスメント
 対象者の生活は、住まいなどの物理的環境、家族や友人・知人などの人的環境、サービスや制度な
どの社会的環境に影響を受ける。対象者を取り巻く物理的環境・人的環境・社会的環境について的確
に情報収集しアセスメントしたうえで、対象者の健康に与える影響について判断できる能力が必要で
ある。

④成長発達に応じた包括的な健康状態のアセスメント
人間の成長発達は、身体的な面、心理・社会的な面が含まれ、漸進的な変化、再構成、統合の過程
である。各時期における成長発達を促進することは、人間が課題を克服し能力を発揮して、健全にそ
の人らしくより統合された存在に発展していけるよう支援する上で重要である。そのためには、成長
発達に応じた身体的・心理的社会的変化を理解し、包括的に健康状態をアセスメントする能力が必要
である。それには、成長発達の原則や発達に適した臨界期の理解、成長・発達評価についての理解、
成長・発達支援に必要な環境(人的環境を含む)や、成長発達に関連する健康課題の理解が必要であ
る。

個人と家族の生活をアセスメントする能力
「個人と家族の生活をアセスメントする能力」とは、個人と家族の生活を把握し、これらの健康との
関連をアセスメントする能力のことである。個人や家族員のセルフケア能力、セルフケア行動を看護の
視点から評価し、生活と疾患との関わりなどを把握したうえで、個人や家族の生活が個人や家族員の健
康状態とどのような関連があるか、その関連をアセスメントする。
人の生活の営みに焦点をあて、個人の日常生活行動と環境条件を調べ、その人の現在の健康状態との
関連において援助の必要性を判断する。個人の生活の営みは、家族生活と深く関わっており、家族員の
健康障害は家族生活に影響を及ぼしてもいる。家族の生活と健康障害との関連や、健康障害が家族生活
に及ぼす影響などについても捉え、必要に応じて家族を看護のケア対象として援助を行っていく。
「個人と家族の生活をアセスメントする能力」では、個人の日常生活と、個人の家族生活を把握し、
判断する能力が必要である。そのために、個人の日常生活や家族生活のアセスメントの基礎となる知識
の理解が必要であり、これらの知識を具体的に応用できなければならない。したがって、看護学教育に
おいては、学生が根拠に立脚した臨床判断を用いてアセスメントできるように、かつアセスメントの結
果を説明できるように導いていく。

卒業時の到達目標として次の  つを提示した。
 個人の生活を把握し、健康状態との関連をアセスメントできる。
 家族の生活を把握し、家族員の健康状態との関連をアセスメントできる。

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