よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (27 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

 行動変容を促す看護援助技術を理解し、指導のもとで実施できる。
 人的・物理的環境に働きかける看護援助技術を理解し、指導のもとで実施できる。
 薬物療法に関する適切な看護援助について説明できる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。

①基本的な看護援助技術
健康を維持増進するために必要な日常生活援助の基本技術を、専門性を持って安全に提供できるよう
知識を修得し、対象に応じて実施できる。食事、睡眠、排泄、活動、清潔など人間が健康な生活を営む
ために必要な活動を理解し、ニーズを満たすための支援を理論的に計画することができ、基本的な実施
技術を修得する。
呼吸、循環など生命維持に必要な人間の生物学的な機能を理解し、必要な看護を計画し、安全に提供
できる。また健康課題に対する医療的介入を支援し、適切な医療の提供が行われるように創傷管理、与
薬、救急救命、症状管理、安楽の維持、感染予防、安全の保持などの基本的な医療支援技術を提供でき
る。また、単に支援するだけでなく、可能な限り日常生活習慣の確立に関わる援助技術やセルフケア向
上のための支援方法を理解する。

②行動変容を促す看護援助技術
患者や家族が直面している健康課題に取り組めるように相談技術の基本的な知識を修得し、対象特性
を理解したうえで行動変容を促進するための支援のあり方について提案することができる。また対象の
感情、情緒に配慮し、精神力動を理解した上で、危機介入を含む適切な対応について理解できる。さら
に療養生活や健康に関する相談の基本技術を理解し、指導のもとで実施できる。
対象が日常生活行動を拡大し、健康に必要な生活習慣を確立することができるよう自立支援に向けて
必要な援助を計画し、指導のもとで実施することができる。また、健康教育、患者・家族への情報提供
と教育的支援の必要性を理解し、指導のもとで実施する。

③人的・物理的環境調整技術
療養環境の整備は狭義にはベッドサイドの環境整備(空気、温度、湿度、騒音、照度、寝具、移動時
の安全性)をはじめとして、広くは住環境、地域環境(汚染、騒音、公害等含む)の問題を健康課題と
関連させて考えることができる。狭義の環境整備や環境調整については清浄な空気、適切な温度、湿度
などを提供できる知識を学ぶ。基本技術としてベッドサイドの環境を患者の状況を考慮して整えること
ができる。
さらに療養環境として対象を取り巻く人々の調整も重要となる。家族や介護者をはじめ、サービス提
供者などのマンパワーの質・量は、対象の生活や健康に大きな影響を及ぼすため、人的環境をマネジメ
ントすることは重要である。特に在宅療養移行期には、地域の支援スタッフと病院の地域連携スタッフ
が連携して、退院当日から必要なケアが提供できるように、対象者の意思を尊重しながら必要なサービ
ス提供者の調整を行う。このような人的環境調整を行うためには、対象の生活や健康に影響を与える人
的環境としての家族やサービス提供者の役割・機能と調整方法について理解する必要がある。


26