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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (17 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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捉えることが必要である。統一体としての人間は環境とのかかわりにおいて、それぞれ個別な  時間
の生活を繰り返しており、そうした毎日の生活のあり方が、その人の健康状態を直接左右している。
看護を実践するには対象となる人の個別な生活を捉え、より良い健康に向けるために、どう整えるか
判断する能力が必要となる。
 また、人間は  時間の生活を繰り返し、その連続がライフサイクルであり、ライフサイクルの節目
ごとに発達上の課題や意味があるため、
それを発達段階としてとらえる。
この発達段階ごとに生物体、
生活者としての特徴が異なり、生活が異なり、健康のあり方・健康課題が異なり、そこに合わせて  
セルフケア能力や家族へのケア能力を獲得する必要がある。
看護を実践するには、
対象の発達段階と、
その人の個別の発達状況と生活を捉えて理解し、より良い健康に向けた生活をどう整えるか、その人
のセルフケア能力・ケア能力の獲得をどう支援するか判断するための基礎的な知識や能力が必要とな
る。
 さらに、人間は環境の中で生き、生物体としても生活者としても適応の努力を続けているが、環境
との相互作用によって健康障害を受けることがある。健康障害を受けると、
その個人の体験によって、
その後の生活が影響を受ける。そのため、個人の病いの体験を理解する能力が求められる。

卒業時の到達目標として次の  つを提示した。
 人間の成長と発達段階の特徴、発達段階に応じた生活の特徴を説明できる。
 人間の生活と健康との関連について理解し、説明できる。
 個人が家族・集団・地域・社会(文化や政治など)などを含む環境から受ける影響と、それらに
対する個人の適応的な働きかけを理解し、説明できる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。

① 人間の成長と発達段階の特徴、発達段階に応じた生活の特徴
人の一生涯の過程(ライフサイクル)は、人間が経年的に成長・発達する過程として、身体的、心
理的、社会的に特有な時期を辿ることが明らかにされている。人間の発達各期の特徴は、看護の対象
として人間を理解する知識として重要である。人間の発達段階により、生活と健康はその実際や課題
が異なるため、学生には発達段階ごとの生活と健康を理解し、説明できる能力が必要となる。また、
看護の対象としての人間を理解するために、病気を持つ人の認知発達段階やその時の身体と心と社会
関係の客観的事実だけでなく、対象者の病いの体験などの特性を捉える能力を身につける必要がある。


② 人間の生活と健康
人間は環境とのかかわりにおいて、それぞれ個別な  時間の生活を繰り返しており、そうした毎日
の生活のあり方が、その人の健康状態を直接左右している。また、人間は学習しセルフケア能力を獲
得することで、自らの生活の中で基本的欲求を満たし、生命や健康を維持し、安寧を継続する。病気
になった時には、その身体症状や予後への不安など精神的な影響がその人の生活に影響するため、病
気に対処するセルフケア能力を獲得する。したがって、学生には人の個別な生活を捉え、人が自分の
健康に向き合いながら生活を整えてその人らしい生き方を全うできるように支援できる能力が必要と
なる。

③個人が家族・集団・地域・社会などの環境から受ける影響

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