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再生医療実現拠点ネットワークプログラム事後評価結果(案) (21 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2022/03/7040308.html
出典情報 再生・細胞医療・遺伝子治療研究の在り方に係る検討会(第7回 3/8)《文部科学省》
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1.プロジェクトの進捗状況について
1-1.主な実績
⚫ 「iPS 細胞研究中核拠点」
「iPS 細胞研究中核拠点」では iPS 細胞の初期化メカニズムの解明、分化誘導技術の開発等の基
礎研究及び安全性の高い iPS 細胞作製に向けた基盤技術の確立に向けた研究等を行った。また、
再生医療用 iPS 細胞ストックを整備して実施機関に提供する体制を構築し、さらに、令和元年か
らはゲノム編集した iPS 細胞研究株の提供を開始した。
⚫ 「疾患・組織別実用化研究拠点」
拠点Aにおいて、慶應義塾大学では神経細胞への分化誘導法及び凍結保存法並びに PET を用いた
造腫瘍性評価法を確立した。神戸アイセンター病院では試験管内での立体網膜の作製、移植半年
後のマウスでの生着及び機能性の評価及び眼杯の形態が形成される仕組みの解明等を行った。大
阪大学では高純度の心筋細胞の作製法の確立、SPring-8 を用いた移植心筋の活動評価及び心筋
分化指向性マーカーの同定等を行った。京都大学ではドパミン神経前駆細胞の有効性・安全性評
価及び MHC 適合サル iPS 細胞由来神経細胞のサルへの移植による生着率向上の評価等を実施し
た。拠点Aの4課題全てにおいて、臨床研究・治験段階に移行した。
拠点Bにおいて、東京医科歯科大学ではマウス小腸上皮細胞をマウス大腸に移植し幹細胞として
機能することの評価、ヒト大腸由来組織幹細胞のマウス大腸への移植 10 か月以上の生着の評価
及び大腸腫瘍における上皮細胞の可塑性獲得の評価等を行った。横浜市立大学では立体的な肝臓
原基及びミニ肝臓作製並びに分化誘導後に残存する未分化細胞の高感度検出法を確立した。理化
学研究所では NKT 細胞の分化誘導法の確立とマウスにおける有効性・安全性の評価等を実施し
た。京都大学では硝子軟骨の分化誘導法の確立とミニブタ関節における1か月以上の生着の評価
及び軟骨細胞の分化機序の解明等を実施した。東京大学ではカプセル化した膵島細胞のマウスに
おける有効性の評価等を実施したが、免疫隔離膜開発の進捗が不十分である等の理由から令和元
年度をもって支援を中止した。拠点Bの5課題のうち、3課題において臨床研究・治験段階に移
行した。
⚫ 「再生医療の実現化ハイウェイ」
(平成 23 年度から令和元年度まで)
慶應義塾大学では高効率な iPS 細胞樹立法や心筋細胞だけを選択的に選別する方法の確立、大阪
大学では機能的な角膜上皮組織の作製、東京医科歯科大学では滑膜幹細胞が軟骨保護作用を有す
るメカニズムの解明等をそれぞれ実施し、9課題の全てにおいて臨床研究・治験段階に移行した
(このうち理化学研究所は平成 27 年度より疾患・組織別実用化研究拠点に統合)。
藤田医科大学及び東京大学では規制面や倫理面で各課題を横断的に支援し、基礎研究が臨床に移
行するための効果的・効率的な支援を行った。これらの活動は令和2年度より「再生医療の実現
化支援課題」に引き継がれた。
⚫ 「技術開発個別課題」
平成 25-29 年度において 20 課題を支援した。このうち2課題は平成 27 年度に実施した AMED で
の中間評価結果を踏まえて支援終了となった。1課題については当初予定されていた研究期間満
了に伴うものであり、もう1課題については開発スケジュールの遅れ及び研究者間のコミュニケ
ーション不足が理由となった。残り 18 課題のうち、名古屋大学では下垂体ホルモン産生細胞の
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