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再生医療実現拠点ネットワークプログラム事後評価結果(案) (23 ページ)
出典
公開元URL | https://www.lifescience.mext.go.jp/2022/03/7040308.html |
出典情報 | 再生・細胞医療・遺伝子治療研究の在り方に係る検討会(第7回 3/8)《文部科学省》 |
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当者会議(平成 25 年度より毎年1~4回実施)の開催等を実施した。
1-2.評価について
○プロジェクト全体及び各評価事業は順調に進捗したと評価できるか。
○今後より発展させていくために、プロジェクト全体及び各評価事業の戦略や事業運営体制等につ
いて、改善すべき課題はあるか。
● 「プロジェクト全体」
iPS 細胞の実用化に関し当初は将来の発展が明らかでなかった点も多く、研究の進捗の過程で問
題点が明らかとなった課題が複数あったが、プロジェクト内の進捗管理の中で課題の評価が行わ
れたことで、その後の対応が適切に行われたことは、プロジェクト全体として適切であったと考
える。若手研究者育成や国際化等を内包する基礎研究支援課題が遅れて立ち上がったこと、ES
細胞関連課題が少なかったこと、疾患特異的 iPS 細胞関連課題の他のプロジェクトとの連携に課
題があったこと等があったものの全体としては比較的順調に進捗したと評価する。本分野は長期
的な取組が必要であることから、新しいシーズを見つけた場合にはそれを長期的に育てる仕組み
を並走させることなしには、若手研究者が自立できない可能性が危惧される。
薬事承認のためにはベンチャーも含めた企業の関与や導出が必要で、出口のない研究を避けるた
めにも、堅牢性の高い臨床データの創出が必須である。また、企業との連携については、プロジ
ェクト全体を通して十分とは言い切れず、データに基づく企業との連携を促進する仕組みの構築
が求められる。今後は、科学面での国際優位性や独創性、あるいはシンプルな医療ニーズという
観点だけではなく、本プロジェクトによる産業構造の転換・発展という視点に基づく戦略も加味
することで、民間からの投資が更に期待され、それにより、我が国の再生医療研究の国際競争力
の向上や加速化が可能になると考える。
● 「iPS 細胞研究中核拠点」
我が国全体の iPS 細胞研究を牽引し、基礎研究では初期化や分化誘導法等において優れた成果を
継続して発表するなど大きな成果を得たと考えられる。ゲノム編集 iPS 細胞株の配布につなげる
ことができたことは、我が国の再生医療研究進展に貢献できるものと期待される。日本人の約
40%をカバーできる再生医療用 iPS 細胞ストックを構築し、新たに財団を設立するなど、応用・
実用化に向けて着実に成果を得た。再生医療用 iPS 細胞ストックの供給を一時停止し、他の課題
の進捗に少なからず影響を与えたものの、製造工程や管理システムなどの徹底的な見直しを行
い、製造工程管理システムを構築したことは評価できる。世界的に iPS 細胞関連の基礎・応用技
術開発の進展が加速化している中で、今後は世界に先駆けて画期的な次世代 iPS 技術の開発に集
中してもらいたい。
● 「疾患・組織別実用化研究拠点」
全く新しい領域を開拓していく必要性から品質、非臨床安全性、製造等の面で課題も多く、想定
より時間を要したことはやむを得ないと考えるが、拠点A及びBの9課題の中で7課題が臨床研
究又は治験へと進んだことは高く評価される。
「再生医療の実現化ハイウェイ」を含め、疾患別・
臓器別に実用化に向けた難易度や課題が異なることを考慮すると、早期探索的な臨床試験の結果
を踏まえて治験での実証研究に進むことができる課題を選定できると良いと考える。また、長期
に亘る研究に対してはその進捗を的確に評価して適切な判断をすることが求められる。今後は、
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1-2.評価について
○プロジェクト全体及び各評価事業は順調に進捗したと評価できるか。
○今後より発展させていくために、プロジェクト全体及び各評価事業の戦略や事業運営体制等につ
いて、改善すべき課題はあるか。
● 「プロジェクト全体」
iPS 細胞の実用化に関し当初は将来の発展が明らかでなかった点も多く、研究の進捗の過程で問
題点が明らかとなった課題が複数あったが、プロジェクト内の進捗管理の中で課題の評価が行わ
れたことで、その後の対応が適切に行われたことは、プロジェクト全体として適切であったと考
える。若手研究者育成や国際化等を内包する基礎研究支援課題が遅れて立ち上がったこと、ES
細胞関連課題が少なかったこと、疾患特異的 iPS 細胞関連課題の他のプロジェクトとの連携に課
題があったこと等があったものの全体としては比較的順調に進捗したと評価する。本分野は長期
的な取組が必要であることから、新しいシーズを見つけた場合にはそれを長期的に育てる仕組み
を並走させることなしには、若手研究者が自立できない可能性が危惧される。
薬事承認のためにはベンチャーも含めた企業の関与や導出が必要で、出口のない研究を避けるた
めにも、堅牢性の高い臨床データの創出が必須である。また、企業との連携については、プロジ
ェクト全体を通して十分とは言い切れず、データに基づく企業との連携を促進する仕組みの構築
が求められる。今後は、科学面での国際優位性や独創性、あるいはシンプルな医療ニーズという
観点だけではなく、本プロジェクトによる産業構造の転換・発展という視点に基づく戦略も加味
することで、民間からの投資が更に期待され、それにより、我が国の再生医療研究の国際競争力
の向上や加速化が可能になると考える。
● 「iPS 細胞研究中核拠点」
我が国全体の iPS 細胞研究を牽引し、基礎研究では初期化や分化誘導法等において優れた成果を
継続して発表するなど大きな成果を得たと考えられる。ゲノム編集 iPS 細胞株の配布につなげる
ことができたことは、我が国の再生医療研究進展に貢献できるものと期待される。日本人の約
40%をカバーできる再生医療用 iPS 細胞ストックを構築し、新たに財団を設立するなど、応用・
実用化に向けて着実に成果を得た。再生医療用 iPS 細胞ストックの供給を一時停止し、他の課題
の進捗に少なからず影響を与えたものの、製造工程や管理システムなどの徹底的な見直しを行
い、製造工程管理システムを構築したことは評価できる。世界的に iPS 細胞関連の基礎・応用技
術開発の進展が加速化している中で、今後は世界に先駆けて画期的な次世代 iPS 技術の開発に集
中してもらいたい。
● 「疾患・組織別実用化研究拠点」
全く新しい領域を開拓していく必要性から品質、非臨床安全性、製造等の面で課題も多く、想定
より時間を要したことはやむを得ないと考えるが、拠点A及びBの9課題の中で7課題が臨床研
究又は治験へと進んだことは高く評価される。
「再生医療の実現化ハイウェイ」を含め、疾患別・
臓器別に実用化に向けた難易度や課題が異なることを考慮すると、早期探索的な臨床試験の結果
を踏まえて治験での実証研究に進むことができる課題を選定できると良いと考える。また、長期
に亘る研究に対してはその進捗を的確に評価して適切な判断をすることが求められる。今後は、
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