入院・外来医療等の調査・評価分科会 入-1 (132 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00214.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織 入院・外来医療等の調査・評価分科会(令和5年度 第8回)《厚生労働省》 |
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(救急医療管理加算について)
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救急医療管理加算については、令和4年度改定において、入院時の患者の重症度をより適切に把握するため、意識障害、心疾患又は呼
吸不全の患者においては重症度に関する記載を救急受診時及び治療室又は病棟入室時に記載することとし、また、JCS0で「意識障害又は
昏睡の状態」に該当する場合、 NYHA分類Ⅰ度又はP/F比400以上で「呼吸不全又は心不全で重篤な状態」に該当する場合及びBurn Index
0で広範囲熱傷に該当する場合は、緊急入院が必要であると判断した医学的根拠についても摘要欄に記載することとしている。
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「意識障害又は昏睡」の患者のうちJCS 0の割合は減少しており、JCS 0 の患者に対して人工呼吸や非開胸的新マッサージなどの緊急性
が特に高い処置が実施される割合は低下していた。一方で、JCS 0~30の患者は、加算1を算定する場合でも、加算2を算定するJCS 100
~300の患者と比較し死亡率が低いが、JCS 0~30の患者に対して加算1を算定する医療機関が多く存在した。
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「呼吸不全又は心不全で重篤な状態」であって傷病名が心不全の患者においては、NYHA分類Ⅰ度の患者の割合が減少していた。また、
これらの患者の死亡率はNYHA分類によって差がみられ、加算1と加算2のいずれを算定しているかによって死亡率は大きく変わらなかった
が、NYHA分類Ⅰ度やNYHA分類Ⅱ度でも加算1を高い割合で算定する医療機関がみられた。
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「呼吸不全又は心不全で重篤な状態」であって傷病名が呼吸不全の患者においては、P/F比400以上の割合が減少していたが、P/F比400
以上の患者においても死亡率が高い傾向にあった。
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「広範囲熱傷、顔面熱傷又は気道熱傷」の患者においては、令和4年度改定により顔面熱傷及び気道熱傷の患者が対象として追加され、
Burn Indexが0以上5未満の患者の割合が増加していた。
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「その他の重症な状態」により加算2を算定している患者で多い傷病においては、重篤な状態であれば救急医療管理加算の対象である他
の状態に該当すると考えられる傷病が多くを占めていた。
【論点】
○ JCSやNYHA等による重症度分類が転帰と相関しているものの、こうした重症度に関わらず加算1又は加算2が選択されていると考えられる
場合があることを踏まえ、重症度分類と加算の算定対象との関係についてどのように考えるか。
○ 「その他の重症な状態」の算定患者数が増加する一方で、これらの患者において多い傷病名は、重篤な状態であれば他の算定対象である
状態に該当すると考えられることを踏まえ、「その他重症な状態」の取扱いについてどのように考えるか。
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