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資料2「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する基本計画」改定案 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25297.html |
出典情報 | 国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する検討会(第2回 4/19)《厚生労働省》 |
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3.第 2 期基本計画のゴールに向けた現状と課題と総合的かつ計画的に実施す
べき施策
(1)
「我が国の医療機器研究開発の中心地としての地位の確立」に向けて
【臨床ニーズを見出し、研究開発から事業化までけん引可能な医療従事者・企業人材・アカ
デミア人材の増加】
○ 現状と課題
医療機器研究開発を積極的に行う人材を増やしていくことが求められる一方、
様々なプロセスを踏まなければならない医療機器研究開発においては各場面に応
じて異なる能力を有する人材が求められる。
医療機器開発に必要な人材について調査を行った令和 2 年度医療機器産業海外実
態調査事業では、以下のような能力を有する人材が必要だと報告された。
臨床ニーズを深く掘り下げ、応用可能な技術の要件を定める能力
コンセプトを理解し、知財戦略を含めて製品として具現化する能力
規制上の要件を理解し、必要なプロセスを計画・実行する能力
出口戦略を策定し、計画全体を立案・管理する能力
経理・法令などの会社運営に必要な能力
必要な人や組織を把握し、コーディネートする能力
上記のような人材を育成するために産官学において様々な取組がなされ、徐々に
ではあるが環境の改善が進んできている。例えば、文部科学省が橋渡し研究支援事
業を通じて支援してきた「ジャパンバイオデザインプログラム」では、大阪大学、
東京大学、東北大学が連携し、日本医療機器産業連合会等の産業界の協力も得なが
ら、臨床現場のニーズの掘り起こし、アイディアの創出方法から事業化プランまで
事業をけん引可能な人材を育成するプログラムを提供している。
革新的な医療機器を研究開発するベンチャー企業を数多く輩出している米国のシ
リコンバレーは一朝一夕で成ったものではなく、臨床上必要な医療機器の研究開
発を可能とする潤沢な人材・資源の確保に数十年という長い年月を要している。日
本がシリコンバレーに匹敵する医療機器の研究開発環境を早期に整えるためには、
海外事例の模倣だけではなく、日本の環境において必要不可欠な能力を見極め、当
該能力を有した人材を早期に育成し、当該人材を適切に配置するような仕組みの
構築を目指す必要がある。
臨床上必要な医療機器の研究開発では、患者や臨床現場が抱える課題を解決する
ことが求められるため、大前提として臨床現場のニーズに立脚して研究開発を進
める必要がある。しかし、臨床現場のニーズは多岐にわたるものであり、そのうち
収益性を確保可能なニーズはごく一部である。そのため、実現可能性や市場性等の
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べき施策
(1)
「我が国の医療機器研究開発の中心地としての地位の確立」に向けて
【臨床ニーズを見出し、研究開発から事業化までけん引可能な医療従事者・企業人材・アカ
デミア人材の増加】
○ 現状と課題
医療機器研究開発を積極的に行う人材を増やしていくことが求められる一方、
様々なプロセスを踏まなければならない医療機器研究開発においては各場面に応
じて異なる能力を有する人材が求められる。
医療機器開発に必要な人材について調査を行った令和 2 年度医療機器産業海外実
態調査事業では、以下のような能力を有する人材が必要だと報告された。
臨床ニーズを深く掘り下げ、応用可能な技術の要件を定める能力
コンセプトを理解し、知財戦略を含めて製品として具現化する能力
規制上の要件を理解し、必要なプロセスを計画・実行する能力
出口戦略を策定し、計画全体を立案・管理する能力
経理・法令などの会社運営に必要な能力
必要な人や組織を把握し、コーディネートする能力
上記のような人材を育成するために産官学において様々な取組がなされ、徐々に
ではあるが環境の改善が進んできている。例えば、文部科学省が橋渡し研究支援事
業を通じて支援してきた「ジャパンバイオデザインプログラム」では、大阪大学、
東京大学、東北大学が連携し、日本医療機器産業連合会等の産業界の協力も得なが
ら、臨床現場のニーズの掘り起こし、アイディアの創出方法から事業化プランまで
事業をけん引可能な人材を育成するプログラムを提供している。
革新的な医療機器を研究開発するベンチャー企業を数多く輩出している米国のシ
リコンバレーは一朝一夕で成ったものではなく、臨床上必要な医療機器の研究開
発を可能とする潤沢な人材・資源の確保に数十年という長い年月を要している。日
本がシリコンバレーに匹敵する医療機器の研究開発環境を早期に整えるためには、
海外事例の模倣だけではなく、日本の環境において必要不可欠な能力を見極め、当
該能力を有した人材を早期に育成し、当該人材を適切に配置するような仕組みの
構築を目指す必要がある。
臨床上必要な医療機器の研究開発では、患者や臨床現場が抱える課題を解決する
ことが求められるため、大前提として臨床現場のニーズに立脚して研究開発を進
める必要がある。しかし、臨床現場のニーズは多岐にわたるものであり、そのうち
収益性を確保可能なニーズはごく一部である。そのため、実現可能性や市場性等の
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