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資料2「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する基本計画」改定案 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25297.html
出典情報 国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する検討会(第2回 4/19)《厚生労働省》
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0.はじめに
我が国では少子高齢化が進んでおり、出生率は平成 5 年に 1.46 と 1.50 を割り込んでか
ら、その後も減少傾向が続き、令和元年は 1.36 となっている 1。一方で、平成年出生率が
およそ令和 2 年 10 月時点で 65 歳以上の人口は 3,619 万人1であり、当面その数は増加する
とともに、総人口の減少に伴って総人口に占める 65 歳以上の人口の割合(高齢化率)は
さらに伸びていくものと想定されている。このように少子高齢化が著しく進む中で、既存
の社会システムを継続的に機能させるためには、国民の健康寿命の延伸が重要な対策の一
つであり、医療の質の更なる向上が望まれる。その中で、医薬品産業とともに医療の質の
維持・向上を支えてきた医療機器産業は我が国において重要な役割を担うものである。
我が国の医療機器産業は、内視鏡、超音波画像診断装置、CT、MRI 等の主に診断機器
に強みを有し、世界的に見て売上高順位の上位に位置する企業も存在している。平成 31
年の世界大手医療機器企業の売上高の上位 25 社の中に日本企業 3 社が含まれ、国別の企
業数ではドイツと並んで 2 位となっているが2、1位の米国(14 社)からは大きく差をつ
けられた状態である。医療機器のカテゴリー毎の世界シェアを見たときに、市場規模の大
きい人工関節、ステント、放射線治療装置等の治療機器は米国系企業が大きなシェアを有
している状況であり、国内市場に目を向けても主たる治療機器の供給は米国系企業が中心
を担っている。
また、令和2年冬季に発生した新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、
人工呼吸器や酸素濃縮装置をはじめとする医療機器の需給が逼迫する事態が生じ、国内生
産体制強化のための支援がなされたことは記憶に新しい。自然災害やパンデミック等の有
事においても必要な医療機器が安定的に供給されることの実効性を確保するためにも、平
時から世界中の企業により我が国で必要とされる医療機器が供給されるとともに、日本企
業が治療機器も含めたより幅広いカテゴリーの医療機器を供給可能となることが重要な課
題として再認識された。
我が国の医療の質の向上に向けて、医療機器の研究開発及び普及を促進していくため、
平成 26 年に成立した「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普
及の促進に関する法律」
(以下「医療機器促進法」という。)に基づき、
「国民が受ける医
療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する基本計画」(以下「基
本計画」という。
)を平成 28 年 5 月 31 日に閣議決定し、当該基本計画に基づき医療機器
の研究開発及び普及の促進に向けた取組をこれまでも展開してきたところである。

1

内閣府「令和 3 年版高齢社会白書」

2

By Sean Fenske, Michael Barbella, & Sam Brusco, 「The 2019 Top 30 Global Medical

Device Companies」, Medical Product Outsourcing, URL; https://www.mpomag.com/heaps/view/6119/1 (参照日:令和 4 年 4 月 8 日)
2