○入院(その2)について-5 (102 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00118.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第495回 11/10)《厚生労働省》 |
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○ 救急・集中治療領域の重症患者の家族は、治療について代理意思決定という大きな負担を強いられているが、家族
に対する支援体制は十分ではないとされている。
救急・集中治療領域における重症患者の家族に対する支援の実態
集中治療領域では、患者は生命の危機状態にあり、急激な変化で亡くなる場合もあれば、脳死などのように数
時間後または数日中に亡くなるなど、懸命な医療を行っても死にいたることがある。(略)また、患者自身の意識
が低下、もしくは消失している状態では、患者は治療選択の意思決定ができず、家族が代理意思決定をしなけれ
ばならない状況が存在する。(略)しかし、家族にとっては、生死にかかわる治療の代理意思決定自体が、大きな
負担を強いられる深刻な問題となる。
(略)しかし、現実的には組織的な家族支援体制は存在せず、医師や看護師を中心とした自発的、個人的努力で
家族の支援が行われている。常に、死と直面している患者をケアする集中治療領域において、こころのケアに関
して専門教育を受けた医療者は少なく、家族への支援体制が十分でないという現状は、大きな課題である。
(出典:日本集中治療医学会「集中治療領域における終末期患者家族のこころのケア指針」)
ICUにおいて、家族が代理意思決定者となる場合が多いが、家族にかかっている精神的負荷は、適切な判断に
影響を与える場合があることから、家族に対する精神的負荷は患者の治療の妨げにもなり得る。
(出典:Practical guidance for evidence –based ICU Family Conferences.
Chest. 2008 October ; 134(4): 835–843.)
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