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資料1-2 学会からの要望書【No.2021-2】 (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29581.html
出典情報 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第34回 12/6)《厚生労働省》
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(別添様式1)

5-1. 医療上の有用性


既存の治療法、予防法もしくは診断法がない

イ 有効性、安全性、肉体的・精神的な患者負担、操作性等の観点から、
治療法、予防法もしくは診断法として医療上の有用性が期待できること

【根拠】
急性PTE のうち広範型/高リスクの患者で出血のリスクが高く、血栓溶解療法が困難
な症例に対しては、カテーテル治療などより積極的に肺動脈血流の再開を図ることが
推奨されている。しかしながら本邦では、肺動脈に対する血栓吸引術や血栓破砕術に
使用可能な専用のデバイスが承認されていないことから、ガイディングカテーテルや
経皮的血栓除去用カテーテルを肺動脈にも応用することで血栓の除去が行われている
のが現状である。しかしながら本疾患においては、短時間で大口径の血管から大量の
血栓を除去する必要があるにも関わらず、現行のカテーテル治療は十分な血栓吸引力
を有していないため、十分な血栓除去が困難な場合も多い。また非専用デバイスの応
用が必要であることから施設術者における技術や経験によって治療成績も左右される
と示唆されるため、現行のカテーテル治療には限界がある。
そのため米国及び欧州では、カテーテル的治療に関心が寄せられ、4 項に記載したよ
うに、亜広範型及び広範型に対し、インターベンション専門医が、Penumbra 社が急性
肺血栓塞栓症治療用として認可を取得し販売している INDIGO Aspiration System や
Inari 社が急性肺血栓塞栓症治療用として認可を取得し販売している FlowTriever を
様々な臨床状況下で使用している。
5-2. 適応疾病の重篤性


生命に重大な影響がある疾患(致死的な疾患)



病気の進行が不可逆的で、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患



その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患であること

【根拠】
3 項に記載したとおり、急性肺塞栓症 309 人の死亡率は 14%、心原性ショックを呈した
症例では 30%(うち血栓溶解療法を施行された症例では 20%、施行されなかった症例で
は 50%)、心原性ショックを呈さなかった症例では 6%であった)。また欧米のデータに
よれば、診断されず未治療の症例での死亡率は約 30%と高いが、十分に治療を行えば 2
~8%まで低下するとされ、早期診断、適切な治療が大きく死亡率を改善することが報
告されている。

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