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03【資料1】新型コロナワクチンの接種について (86 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000192554_00019.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第30回 2/10)《厚生労働省》 |
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大阪市立大学大学院医学研究科公衆衛生学
福島若葉教授 監修
ワクチンの有効性を測るためのアウトカム指標・研究手法(2/2)
ワクチンの有効性を測る研究手法としては、ランダム化比較試験、コホート研究、症例対照研究の3つが主に用いられ
6か国中、米国、英国、ドイツの3か国は職種により追加接種対象を規定している
ている
ワクチンの有効性を
測る主な研究手法
研究手法の概要
有効性を検証する際の利点(例)
ランダム化比較
試験
研究者が研究参加者を無作為に2群に分け、そのうちの1
群(介入群)には研究用の実薬ワクチンを接種し、他の
群(対照群)には研究用の対照ワクチン(プラセボ:偽
薬など)を接種して、両群におけるアウトカム(感染、
発症、入院・重症化など)の発生状況を比較する
人を対象としながら、実験のような研究環
境で行うため、バイアス(研究結果に影響
を与える偏り)が生じにくく、結果を解釈
しやすい
コホート研究
自然な状況下で、自由意思に基づきワクチンを接種する
群を接種群、接種しない群を非接種群として特定し、追
跡を通じて両群の間のアウトカム発生状況を比較する
研究開始時にアウトカムがまだ発生しておらず、接種群
と非接種群を今から追跡して発生状況を把握する前向き
コホート研究と、研究開始時にすでにアウトカムが発生
しているため(例:既存のデータベースを用いた研究)、
接種状況とアウトカム発生状況を遡って把握する後ろ向
きコホート研究がある
実社会における有効性を推定できる
ワクチン接種群と非接種群におけるアウト
カムの発生率を直接計算することができ、
リスク比だけでなくリスク差も算出できる
アウトカムが発生した者を症例、発生していない者を対
照として特定し、両群におけるワクチン接種状況を遡っ
て把握し比較する
テストネガティブデザイン手法においては、事前に定義
した症状基準を満たす集団に対して対象疾患の検査を行
い、陽性群(症例)と陰性群(対照)に分け、両群のワ
クチン接種状況を遡って把握し比較する
実社会における有効性を推定できる
研究にかかる時間・金銭的コストが他の手
法に比べて少ない
適切な研究環境で行われるテストネガティ
ブデザインの場合、受療行動や医療アクセ
スに関する交絡を低減することができる
症例対照研究
(テストネガ
ティブデザイン
を含む)
SOURCE: WHO、日本疫学会
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福島若葉教授 監修
ワクチンの有効性を測るためのアウトカム指標・研究手法(2/2)
ワクチンの有効性を測る研究手法としては、ランダム化比較試験、コホート研究、症例対照研究の3つが主に用いられ
6か国中、米国、英国、ドイツの3か国は職種により追加接種対象を規定している
ている
ワクチンの有効性を
測る主な研究手法
研究手法の概要
有効性を検証する際の利点(例)
ランダム化比較
試験
研究者が研究参加者を無作為に2群に分け、そのうちの1
群(介入群)には研究用の実薬ワクチンを接種し、他の
群(対照群)には研究用の対照ワクチン(プラセボ:偽
薬など)を接種して、両群におけるアウトカム(感染、
発症、入院・重症化など)の発生状況を比較する
人を対象としながら、実験のような研究環
境で行うため、バイアス(研究結果に影響
を与える偏り)が生じにくく、結果を解釈
しやすい
コホート研究
自然な状況下で、自由意思に基づきワクチンを接種する
群を接種群、接種しない群を非接種群として特定し、追
跡を通じて両群の間のアウトカム発生状況を比較する
研究開始時にアウトカムがまだ発生しておらず、接種群
と非接種群を今から追跡して発生状況を把握する前向き
コホート研究と、研究開始時にすでにアウトカムが発生
しているため(例:既存のデータベースを用いた研究)、
接種状況とアウトカム発生状況を遡って把握する後ろ向
きコホート研究がある
実社会における有効性を推定できる
ワクチン接種群と非接種群におけるアウト
カムの発生率を直接計算することができ、
リスク比だけでなくリスク差も算出できる
アウトカムが発生した者を症例、発生していない者を対
照として特定し、両群におけるワクチン接種状況を遡っ
て把握し比較する
テストネガティブデザイン手法においては、事前に定義
した症状基準を満たす集団に対して対象疾患の検査を行
い、陽性群(症例)と陰性群(対照)に分け、両群のワ
クチン接種状況を遡って把握し比較する
実社会における有効性を推定できる
研究にかかる時間・金銭的コストが他の手
法に比べて少ない
適切な研究環境で行われるテストネガティ
ブデザインの場合、受療行動や医療アクセ
スに関する交絡を低減することができる
症例対照研究
(テストネガ
ティブデザイン
を含む)
SOURCE: WHO、日本疫学会
86