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こども家庭庁・厚労省保険局へ要望 (13 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/about/newsrelease/
出典情報 こども家庭庁・厚労省保険局へ要望(5/22)《日本看護協会》
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療養病棟における適切な看護職員配置の評価

Ⅰ-1-4


療養病棟入院基本料の夜間看護加算について、看護職員2名以上を配置している場合に一段高
い評価をされたい。ただし、その場合に月平均夜勤時間72時間以下を満たすことを要件に追
加する等、労働負荷の強化にならないように配慮されたい。



急性期医療における在院日数の短縮等により、療養病棟においても医療依存度の高い患者が増加し、看護職員の負担が増加
しているという声が大きい。日本看護協会が実施した「回復期・慢性期看護実態調査」においても、療養病棟入院料1の看護
職員配置の中央値は13対1であり、20対1を大きく上回る配置がなされていた。



13対1以上の配置をしている病棟ではそれ以外の病棟に比べ、点滴や酸素などの医療処置や、気管カニューレ挿入中など医療
依存度の高い患者が多く、さらに意思決定支援も多く行っている。さらに、夜勤帯に看護職員2名以上を配置している病棟で
は、夜間に点滴や吸引が必要な患者が多い傾向があった。



令和2年度診療報酬改定において、療養病棟入院基本料の施設基準の要件として、中心静脈注射用カテーテルに係る感染防止
体制整備等が追加され、看護職員に求められる役割は大きい。今後ますます求められる療養病棟での在宅移行支援や意思決
定支援に対応するためにも、適切な看護職員配置の確保が必要である。
■夜間看護職員を2名以上配置している病棟では「気管切開又は気管内挿管が
行われている状態」に該当する患者割合や気管カニューレ挿入中の患者、夜間
の痰の吸引等の割合が有意に高く、夜間も看護ケアを必要としている。

■療養病棟入院基本料1を算定している病棟の多くは基準
(20対1)以上に手厚い配置を必要としており、半数以上が
既に2名以上の夜間配置となっている。
図1

図3

療養病棟入院基本料1における看護配置の状況

夜間の看護配置人数別

患者像や看護職の勤務状況のデータ

各項目の値は中央値。検定結果については、Mann-WhitneyのU検定で順位和をもとに検定した(**:<0.01、
*:<0.05、 NS:有意差なし)
看護職員配置
項目
夜間2名以上
夜間1名
検定結果

(n=392)

(n=218 )

6~
8~
16~ 18~
10~ 12~ 14~
4~
20超
6以下 8以下 10以下 12以下 14以下 16以下 18以下 20以下

図2

療養病棟入院基本料1における夜間の看護配置人数

2交代(n=353)

35

3交代準夜(n=80)

183

4

3交代深夜(n=80)

3
0%

94

19

16

18
10%

20%

3人以上

30%

18
40%

2人

50%

60%

70%

80%

90%

29.4‰

22.5‰

*

下肢末端開放創

5.8‰

3.9‰

*

気管切開等





出典:日本看護協会 2022年回復期・慢性期看護実態調査

100%

1人

出典:日本看護協会 2022年回復期・慢性期看護実態調査




(n=94 )

人工呼吸器使用

147.9‰

99.1‰

**

「医療区分2又は3かつADL区分3」該当患者割合

60.3%

55.0%

NS

経鼻経管栄養

25.5%

18.5%

**

痰の吸引

52.2%

45.2%

*

気管カニューレ

15.4%

9.4%

**

夜間の痰の吸引

48.1%

41.3%

*

准看護師比率(実人数比)

21.9%

26.0%

*

74.0時間

67.8時間

**

月平均夜勤時間

出典:日本看護協会 2022年回復期・慢性期看護実態調査

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