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こども家庭庁・厚労省保険局へ要望 (14 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/about/newsrelease/
出典情報 こども家庭庁・厚労省保険局へ要望(5/22)《日本看護協会》
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Ⅰ-1-5





救急医療の充実に資する看護提供体制の整備

救急外来に複数名配置している専任の看護職員のうち、救急看護認定看護師等の専門性の高
い看護師を専任で配置している場合、夜間休日救急搬送医学管理料の救急搬送看護体制加算
1において一段高い評価をされたい。
三次救急医療機関の救急外来における看護職員の配置基準を明記すること、および専門性の
高い看護師を専任で配置している場合の評価をされたい。
救急搬送患者数の推移は増加の一途をたどっており、特に65歳以上の軽症及び中等症患者の増加が顕著である。
※軽症とは、傷病程度が入院加療を必要としないもの(外来診療)



救急看護認定看護師は、救急外来における専門性の高い看護実践はもとより、救急外来で帰宅する患者に対して、再受診とな
らないよう、帰宅後出現し得る症状の対処方法や自宅療養における注意点等について指導等も行っている。また、近年、夜間
等一定時間のみ救急外来で経過観察し、比較的軽症の場合は他院に下り搬送する事例も多く、看護師は患者に関する情報収集、
患者・家族への説明・指導、サマリー作成、搬送先への申し送り等多大な業務を担っている。



救急外来に救急看護認定看護師、集中ケア認定看護師、小児救急看護認定看護師、急性・重症患者看護専門看護師を配置する
ことによって、軽症・中等症患者の個々に応じた説明や療養指導等を通して、より質の高い救急外来での医療・看護の提供に
つながるとともに、タスク・シフト/シェアが更に推進される。



救命救急センターの充実段階評価には救急外来に従事する看護職員の人員配置・体制に関する基準が設けられておらず、三次
救急外来への看護職員配置が診療報酬において評価されていない。三次救急医療提供体制の質と安全を守るために、救命救急
センターの充実段階評価において、三次救急医療機関の救急外来に従事する看護職員の人員配置の基準を明記する必要がある。

■軽症・中等症の65歳以上の
救急搬送患者が増えており、
救急外来から入院せず帰宅し
たり転院する患者も多い。
図1

65歳以上の救急搬送患者数

■救急外来受診後、帰宅したり転院する患者に対して、
救急看護認定看護師は、個別性に合わせた様々な説明
や指導等を行っている。

■三次救急外来においては診療報酬上の配置基準が
ない中でも、実際には看護職を多く配置しており、
一看護単位としている病院も4割近くに上る。救急
搬送の受入れが多い病院では常時看護職を配置し
表1 救急外来で帰宅する患者に対して、救急看護認定看護師
ている割合が特に高い。
が実践している看護(救急看護認定看護師45名の質問紙調査の回
答結果より)
✓ 症状の悪化や異常についての次回受診のタイミングの説明

※「高齢者」:65歳以上
出典:令和4年 4月28日第4回救急・災害医療提供体制
等に関するワーキンググループ資料1

図2

救急車受入れ台数別の三次救急外来の看護配置状況
全体

✓ 予測・出現し得る症状の対処方法についての説明

600台以上

✓ 自宅療養における生活上の注意点や処置の方法の指導

600台未満

✓ 病状を確認し、個々に応じた補足説明

400台未満

✓ 帰宅後どうなるかについての説明と、不安の解消

200台未満

✓ 帰宅後の看護力・介護力の確認と継続のための調整
出典:山口 真有美, 他. 日本救急看護学会雑誌 2019;21:60-8.

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14

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29
11

31
63
36

0%
20%
40%
60%
80%
100%
救急外来で一看護単位
他部署と合わせて一看護単位
出典:日本看護協会

2021年病院看護・外来看護実態調査

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