よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


こども家庭庁・厚労省保険局へ要望 (15 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/about/newsrelease/
出典情報 こども家庭庁・厚労省保険局へ要望(5/22)《日本看護協会》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

Ⅰ-2-1




心不全患者に対する継続的な療養支援への評価

在宅療養指導料について、心不全患者への療養指導についても対象を拡大されたい。
特に専門性の高い看護師の支援のもとで対面やICTを活用しての継続した退院後の療養支援を
実施した際には、セルフケア行動の維持が見込まれることから、一段高く評価されたい。

• 2018年に「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」が制定され、2020年
に国では循環器病対策推進基本計画が策定されたところである。
• 看護職員には予防から治療、再発予防、重症化予防までの切れ目のない看護の提供が求められており、なかでも慢性心不全看
護認定看護師等の専門性の高い看護師の在籍の有無が、6週間以内の再入院率に影響を及ぼすなど、在宅療養の継続に大きく貢
献している。
• 心不全患者については、退院後1か月以内の再入院率が高く、退院後初回外来受診までのオンラインや電話等での介入が重要視
されている。学会による「2021年JCS/JHFSガイドラインフォーカスアップデート版急性・慢性心不全診療」(以下ガイドライン
という)では、患者の適切なセルフケアは、心不全増悪の予防に重要な役割を果たし、生命予後や QOLの改善が期待できると
されている。そこで、専門性の高い看護師が所属する医療機関において、セルフケア能力を維持するために退院後継続的な療
養支援に関する実証事業を実施した。
• 実証事業では、疾病管理プログラムに基づき、入院中より退院に向けた指導を実施し、退院後1か月間、週に1度電話等による
支援を実施することで、セルフケア行動が促進されることが明らかとなった。
■専門性の高い看護師が在籍する施設では、6週間
以内の再入院率が有意に低下。

出典:慢性心不全患者の急性増悪予防を目的とした看護支援に関する実態調査
日本循環器看護学会 政策・診療報酬委員会 平成26年10月

■実証事業は療養支援フローに基づき介入
図1

■専門性の高い看護師の指導
のもとで入院中からの退院
指導と、退院後のフォロー
を3ヶ月実施したところ、
介入群ではセルフケア総得
点が有意に改善

図2 介入前後でのヨーロッパ心不全
セルフケア総得点の変化
40

介入群(n=94)

P<0.0

30

出典:慢性心不全患者に対する外来看護師による
対面及び電話による療養支援の効果に関する研
究(R4年度より日本看護協会にて実施中)

28.99
27.71

27.41
21.42

20

療養支援フロー

対照群(n=101)

介入前

介入後

■先行研究では、セルフケ
アが高く維持されること
により、入院率が有意に
低い。

出典:慢性心不全患者に対する外来看護師による対面及び電話による療養支援の効果に関する研究(R4年度より日本看護協会
にて実施中)

出典:Liljeroos M 他(2020)「Trajectory of self-care
behaviour in patients with heart failure: the impact
on clinical outcomes and influencing factors」
European Journal of Cardiovascular
Nursing,Vol19,5,421-432

9