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【参考1】新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第10.0版 (25 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.0 版」の 周知について(8/21付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 10.0 版 ●4 重症度分類とマネジメント
3 入院診療
〇 入院の適応は COVID-19 の重症度だけでなく,全身状態を評価して総合的に判断する.
〇 中等症の患者は入院して加療を行うことが望ましい.薬物療法を行うとともに,さらなる
増悪に対して,酸素療法など早期に対応するためである.
〇 血液検査や画像所見から細菌感染の合併が疑われる場合,喀痰塗抹・培養検査ののち,エン
ピリックに抗菌薬を開始する.
〇 感染性がある時期には,適切な感染予防策を実施する(
「2-1 臨床像」
「6 院内感染対策」参照).
1
中等症Ⅰ 呼吸不全なし
薬物療法のポイント
・レムデシビルの点滴投与が考慮される
・レムデシビル以外に,発症から 5 日以内,かつ重症化リスク因子のある患者には,経口
抗ウイルス薬(ニルマトレルビル/リトナビル,モルヌピラビル)の投与も考慮される
・発症から 3 日以内,かつ重症化リスク因子がなく,発熱,咽頭痛,咳などの症状が強い
患者には,エンシトレルビルの投与も考慮される
・中和抗体薬はオミクロンに対して効果が減弱しているため,抗ウイルス薬が使用できな
い場合に検討する
・ステロイド薬は使用すべきではない.ただし,他疾患で使用中のステロイド薬を中止す
る必要はない
〇 安静にし,十分な栄養摂取が重要である.また,脱水に注意し水分を過不足なく摂取させる
よう留意する.
〇 バイタルサインおよび SpO2 を 1 日 2 回程度測定する.低酸素血症を呈する状態に進行して
も呼吸困難を訴えないこともある.
〇 重症化リスク因子を有する場合,特にワクチン接種を受けていない患者では病状の進行に注
意が必要である.
〇 一般血液・尿検査,生化学検査,血清検査,凝固検査,血液培養などを必要に応じて行う.
〇 血清 KL-6 値は,肺障害の程度,および炎症の程度と関連し,また肺の換気機能を反映する
ことから,肺病変の進行の程度を反映するマーカーとなりうる.
〇 発熱,呼吸器症状や基礎疾患に対する対症的な治療を行う.
2
中等症Ⅱ 呼吸不全あり
薬物療法のポイント
・呼吸不全がウイルス性肺炎による場合,ステロイド薬の投与が推奨される.その際,レ
ムデシビルとの併用が望ましい.ただし,
高用量ステロイド投与(ステロイドパルス療法)
の有効性と安全性は明らかになっていない
・高流量酸素投与が必要な場合には,バリシチニブやトシリズマブの投与を考慮する
・血栓塞栓症の合併に注意し,D ダイマー測定などの評価を行い,抗凝固療法も考慮する
(
「4-4-5 血栓症対策」参照)
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3 入院診療
〇 入院の適応は COVID-19 の重症度だけでなく,全身状態を評価して総合的に判断する.
〇 中等症の患者は入院して加療を行うことが望ましい.薬物療法を行うとともに,さらなる
増悪に対して,酸素療法など早期に対応するためである.
〇 血液検査や画像所見から細菌感染の合併が疑われる場合,喀痰塗抹・培養検査ののち,エン
ピリックに抗菌薬を開始する.
〇 感染性がある時期には,適切な感染予防策を実施する(
「2-1 臨床像」
「6 院内感染対策」参照).
1
中等症Ⅰ 呼吸不全なし
薬物療法のポイント
・レムデシビルの点滴投与が考慮される
・レムデシビル以外に,発症から 5 日以内,かつ重症化リスク因子のある患者には,経口
抗ウイルス薬(ニルマトレルビル/リトナビル,モルヌピラビル)の投与も考慮される
・発症から 3 日以内,かつ重症化リスク因子がなく,発熱,咽頭痛,咳などの症状が強い
患者には,エンシトレルビルの投与も考慮される
・中和抗体薬はオミクロンに対して効果が減弱しているため,抗ウイルス薬が使用できな
い場合に検討する
・ステロイド薬は使用すべきではない.ただし,他疾患で使用中のステロイド薬を中止す
る必要はない
〇 安静にし,十分な栄養摂取が重要である.また,脱水に注意し水分を過不足なく摂取させる
よう留意する.
〇 バイタルサインおよび SpO2 を 1 日 2 回程度測定する.低酸素血症を呈する状態に進行して
も呼吸困難を訴えないこともある.
〇 重症化リスク因子を有する場合,特にワクチン接種を受けていない患者では病状の進行に注
意が必要である.
〇 一般血液・尿検査,生化学検査,血清検査,凝固検査,血液培養などを必要に応じて行う.
〇 血清 KL-6 値は,肺障害の程度,および炎症の程度と関連し,また肺の換気機能を反映する
ことから,肺病変の進行の程度を反映するマーカーとなりうる.
〇 発熱,呼吸器症状や基礎疾患に対する対症的な治療を行う.
2
中等症Ⅱ 呼吸不全あり
薬物療法のポイント
・呼吸不全がウイルス性肺炎による場合,ステロイド薬の投与が推奨される.その際,レ
ムデシビルとの併用が望ましい.ただし,
高用量ステロイド投与(ステロイドパルス療法)
の有効性と安全性は明らかになっていない
・高流量酸素投与が必要な場合には,バリシチニブやトシリズマブの投与を考慮する
・血栓塞栓症の合併に注意し,D ダイマー測定などの評価を行い,抗凝固療法も考慮する
(
「4-4-5 血栓症対策」参照)
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