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【参考1】新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第10.0版 (55 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.0 版」の 周知について(8/21付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 10.0 版 ●5 薬物療法

投与時の注意点
・酸素投与,人工呼吸器管理または体外式膜型人工肺(ECMO)導入を要する患者を対象
に入院下で投与を行うこと.
・海外医師主導治験は室内気 SpO2 が 92 %未満または酸素投与中で CRP 値 7.5 mg/dL
以上の SARS-CoV-2 による肺炎患者を対象として実施され,副腎皮質ステロイド薬併用
下で本剤の有効性が確認されている.当該試験の内容を熟知し,本剤の有効性および安
全性を十分に理解したうえで,適応患者の選択を行うこと.
・海外医師主導治験では副腎皮質ステロイド薬を併用していない患者において本剤投与に
より全死亡割合が高くなる傾向が認められた.
・バリシチニブとの併用について,有効性と安全性は確立していない.
特定の背景のある患者への投与
〔肝機能障害患者〕トランスアミナーゼ値上昇に注意するなど観察を十分に行う.

〔妊婦〕治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.カニク
イザルにおいて,本薬は胎盤関門を通過することが報告されている.
〔授乳婦〕治療上の有益性および母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続または中止を検
討すること.
〔小児等〕小児等を対象とした臨床試験は実施されていない.
〔高齢者〕患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.

【参考】国内外で開発が中止された主な薬剤

下記の薬剤は COVID-19 に対する有効性が示されず,使用すべきでない.

薬品名





参考情報

ヒドロキシクロロキン

抗マラリア薬の転用
(経口薬)

国外での大規模な臨床試験において,有効性
が示されず

ロピナビル・リトナビル

HIV プロテアーゼ
阻害薬の転用(経口薬)

中国や英国における大規模な臨床試験において,
有効性が示されず

カモスタット

セリンプロテアーゼ
阻害薬の転用(経口薬)

国内で企業治験が実施されたが,主要評価項目
を達成せず

高度免疫グロブリン製剤

抗体治療薬

米国 NIH 主導の国際共同治験が実施され,
日本も参加したが,主要評価項目を達成せず

ファビピラビル

RNA ポリメラーゼ
阻害薬(経口薬)

2020.10.16 に承認申請されたが薬食審で継続
審議の判断.2021.12.28 に厚生労働科学研究
による観察研究が終了.2022.10.14 に開発中
止が発表された

イベルメクチン

抗寄生虫薬の転用
(経口薬)

国内で企業治験が実施されたが,主要評価項目
を達成せず

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