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【参考1】新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第10.0版 (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.0 版」の 周知について(8/21付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 10.0 版 ●6 院内感染対策

院内感染対策

COVID-19 の院内感染事例は国内外から多数報告されており,今後も発生が続くことが想定

される.医療機関においては,効果的かつ医療現場に負担の少ない感染対策を実施していく必
要がある(表 6-1).

日本環境感染学会による改訂版対応ガイドでは,飛沫・エアロゾル感染対策を重視し,接触

感染対策は従来より緩和された内容となっている.同ガイドや本手引きを参考に,各医療機関
において流行状況に合わせた柔軟な対応を行うことが勧められる.
表 6-1

医療機関における感染対策の考え方

標準予防策

・患者に触れる前後の手指衛生の徹底
・患者や利用者の体液や排泄物に触れたときは,直後に手指衛生を行う
・予測される汚染度に応じて,適切な防護具をあらかじめ着用する

飛沫感染対策

・患者や利用者,医療者,介護者の双方が屋内で対面するときは,サージカルマスクを着用する
・患者がマスクを着用していない場合*1には,フェイスシールドなどで眼を保護する

エアロゾル対策

・室内換気を徹底する(十分な機械換気.または,窓やドアから風を入れる)
・エアロゾル排出リスクが高い場合*2には,医療者や介護者は N95 マスクを着用する

接触感染対策

・身体密着が想定される場合には,接触度に応じてガウンを着用する
・患者が触れた環境で,他の人が触れる可能性があるときは速やかに消毒する

・患者と他の患者や利用者が空間を共用することのないよう,個室での療養を原則とする.
トイレも専用とすることが望ましい*3
(ゾーニング)
・感染者はコホーティング(感染者同士の大部屋)で対応可
・専用病棟(病棟全体のゾーニング)は基本的に不要(図 6-1)
空間の分離

廃棄物

・すべての廃棄物を感染性廃棄物として扱う必要はない.感染性廃棄物の該否の判断は,環境
省が公表している『廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル』に従う

患者寝具類

・施設外に患者が使用したリネン類を持ち出す際は,密閉した袋に入れて運搬する
・通常の洗濯で構わないが,熱水洗濯(80°C 10 分間)でもよい

の洗濯
食器の取り扱い

・患者が使用した食器類は,必ずしも他の患者と分ける必要はなく,中性洗剤による洗浄後に
よく乾燥させる
・80℃ 5 分以上の熱水洗浄でもよい

*1 口腔内の診察,口腔ケア,食事介助,入浴支援など
*2 咳嗽がある.喀痰吸引や口腔ケアを実施するなど
*3 トイレが病室にない場合は,病棟トイレの一部を当該患者用に使用することも可
出典:厚生労働省.第 87 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料.2022.6.8. を一部編集

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