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【参考1】新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第10.0版 (54 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.0 版」の 周知について(8/21付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 10.0 版 ●5 薬物療法
特定の背景のある患者への投与
〔腎機能障害患者〕上記の「投与時の注意点」を参照
〔肝機能障害患者〕副作用が強くあらわれるおそれがある.
〔妊婦〕妊婦または妊娠している可能性のある女性には投与しないこと.
〔授乳婦〕授乳しないことが望ましい.ラットで乳汁中へ移行することが報告されている.
〔小児等〕小児等を対象とした臨床試験は実施されていない.
〔高齢者〕患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.
トシリズマブ
商品名:アクテムラ点滴静注用 80 mg,200 mg,400 mg
ヒト化抗ヒト IL-6 受容体モノクローナル抗体
2022.1.21
追加承認
禁忌 ①活動性結核の患者
②本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
☞ トシリズマブ(遺伝子組換え)
(医薬品医療機器総合機構 HP)
SARS-CoV-2 による肺炎患者 4,116 人を対象に英国で実施された医師主導治験である
RECOVERY 試験(ランダム化非盲検試験)では,28 日目までの全死亡割合はトシリズマブ群
で 31%(621/2,022 例)であり,標準治療群の 35%(729/2,094 例)と比較し有意に死亡
割合が低かった.当該試験におけるステロイド薬併用有無別の全死亡割合は,ステロイド薬併
用ありの集団では本剤群で 29%(489/1,664 例)であり標準治療群の 35%(600/1,721 例)
と比較し死亡割合が低かったが,ステロイド薬併用なしの集団では本剤群で 39%
(139/357 例)
であり標準治療群の 35%(127/367 例)を上回る死亡割合であった.
また,WHO において実施された SARS-CoV-2 による感染症の入院患者における全死亡と
IL-6 阻害薬投与との関連性を推定するためのメタアナリシス(27 のランダム化比較試験)に
おいて,標準治療またはプラセボを投与した患者に対する IL-6 阻害薬(本剤またはサリルマブ)
を投与した患者の 28 日目までの全死亡のオッズ比[95%信頼区間]は,
全体集団で 0.86[0.79,
0.95],ステロイド薬併用ありの集団で 0.78[0.69,0.88]
,ステロイド薬併用なしの集団で
1.09[0.91,1.30]であった.このうち,
本剤が用いられた 19 試験における当該オッズ比
[95%
信頼区間]は,全体集団で 0.83[0.74,0.92]
,ステロイド薬併用ありの集団で 0.77[0.68,
0.87],ステロイド薬併用なしの集団で 1.06[0.85,1.33]であり,ステロイド薬との併用
下で本剤投与により全死亡割合が低下することが示唆されている.
WHO は上記の知見などを踏まえて,2021 年 7 月にトシリズマブとサリルマブについては
酸素投与を要する入院患者にステロイド薬と併用することを新たに推奨した(死亡リスク低減
効果は 1,000 例あたり 16 例と推計).
投与方法(用法・用量)
〈SARS-CoV-2 による肺炎〉
成人には,副腎皮質ステロイド薬との併用において,トシリズマブとして,1 回 8 mg/kg 点
滴静注する.症状が改善しない場合には,初回投与終了から 8 時間以上の間隔をあけて,ト
シリズマブ(遺伝子組換え)として 8 mg/kg を更に 1 回追加投与できる.
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特定の背景のある患者への投与
〔腎機能障害患者〕上記の「投与時の注意点」を参照
〔肝機能障害患者〕副作用が強くあらわれるおそれがある.
〔妊婦〕妊婦または妊娠している可能性のある女性には投与しないこと.
〔授乳婦〕授乳しないことが望ましい.ラットで乳汁中へ移行することが報告されている.
〔小児等〕小児等を対象とした臨床試験は実施されていない.
〔高齢者〕患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.
トシリズマブ
商品名:アクテムラ点滴静注用 80 mg,200 mg,400 mg
ヒト化抗ヒト IL-6 受容体モノクローナル抗体
2022.1.21
追加承認
禁忌 ①活動性結核の患者
②本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
☞ トシリズマブ(遺伝子組換え)
(医薬品医療機器総合機構 HP)
SARS-CoV-2 による肺炎患者 4,116 人を対象に英国で実施された医師主導治験である
RECOVERY 試験(ランダム化非盲検試験)では,28 日目までの全死亡割合はトシリズマブ群
で 31%(621/2,022 例)であり,標準治療群の 35%(729/2,094 例)と比較し有意に死亡
割合が低かった.当該試験におけるステロイド薬併用有無別の全死亡割合は,ステロイド薬併
用ありの集団では本剤群で 29%(489/1,664 例)であり標準治療群の 35%(600/1,721 例)
と比較し死亡割合が低かったが,ステロイド薬併用なしの集団では本剤群で 39%
(139/357 例)
であり標準治療群の 35%(127/367 例)を上回る死亡割合であった.
また,WHO において実施された SARS-CoV-2 による感染症の入院患者における全死亡と
IL-6 阻害薬投与との関連性を推定するためのメタアナリシス(27 のランダム化比較試験)に
おいて,標準治療またはプラセボを投与した患者に対する IL-6 阻害薬(本剤またはサリルマブ)
を投与した患者の 28 日目までの全死亡のオッズ比[95%信頼区間]は,
全体集団で 0.86[0.79,
0.95],ステロイド薬併用ありの集団で 0.78[0.69,0.88]
,ステロイド薬併用なしの集団で
1.09[0.91,1.30]であった.このうち,
本剤が用いられた 19 試験における当該オッズ比
[95%
信頼区間]は,全体集団で 0.83[0.74,0.92]
,ステロイド薬併用ありの集団で 0.77[0.68,
0.87],ステロイド薬併用なしの集団で 1.06[0.85,1.33]であり,ステロイド薬との併用
下で本剤投与により全死亡割合が低下することが示唆されている.
WHO は上記の知見などを踏まえて,2021 年 7 月にトシリズマブとサリルマブについては
酸素投与を要する入院患者にステロイド薬と併用することを新たに推奨した(死亡リスク低減
効果は 1,000 例あたり 16 例と推計).
投与方法(用法・用量)
〈SARS-CoV-2 による肺炎〉
成人には,副腎皮質ステロイド薬との併用において,トシリズマブとして,1 回 8 mg/kg 点
滴静注する.症状が改善しない場合には,初回投与終了から 8 時間以上の間隔をあけて,ト
シリズマブ(遺伝子組換え)として 8 mg/kg を更に 1 回追加投与できる.
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