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資料1-3(参考資料1) 日本パブリックアフェアーズ協会 御提出資料 (16 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_04medical/231211/medical03_agenda.html
出典情報 規制改革推進会議 健康・医療・介護ワーキング・グループ(第3回 12/11)《内閣府》
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第 3 章 日本における医薬品個人輸入の現状
3-1. 個人輸入で取引される医薬品
医薬品は個人輸入での取引が認められているが、個人輸入される医薬品の多くは国内で
は未承認医薬品である。また、個人輸入で取引される医薬品の一部には偽造医薬品と呼ば
れる物も存在する。ここでいう未承認医薬品の定義は、諸外国では認可されているが、日
本の医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく品質、有効性及び安全性の確認がされていな
い医薬品のことである。なお偽造医薬品の定義について、以前までは故意または不正に、
販売名や販売元等について誤った表示がなされている医薬品とされていたが、現在の WHO
の定義においては保健衛生上の観点から有効成分が規格外の品質不良品も含んで偽造医薬
品とされている 27。
個人輸入した医薬品の用途を調べると、「ダイエット」や「性機能の増強」等が上位を
占めており、その他には「避妊」や「性病」のために個人輸入している 28(図 8)。入手経
路に着目すると、インターネット経由での個人輸入が圧倒的な割合を占めている 28(表
3)。性機能改善用途として ED 治療薬等をインターネット経由で購入した人の購入背景を
調査すると、「時間や場所を選ばずに購入することが可能」「病院を受診することの心理
的ハードルの高さ」「薬局で正規品を入手できない」等が挙げられた 28(表 4)。この結果
から、手軽に正規品を購入できるルートが少ないことが、個人輸入の利用の要因となって
おり、ひいては偽造医薬品被害の拡大につながっているといえる。
また個人輸入の利用意向を調査したアンケート結果においては、医薬品の個人輸入サイ
トの利用経験者の約 4 割が個人輸入の利用に消極的であり、そのうちの 43%は「リスクを
承知で使い続けるしかない」と回答していることから、病院で医薬品を処方されることに
金銭的・心理的なハードルを感じておりやむを得ず個人輸入を利用している人が多いこと
が分かる 29(図 9)。
図8

個人輸入した医薬品の用途

(出典:大栁 賀津夫,個人輸入されるライフスタイルドラッグの実態に関する研究−主に美容関連薬及
び脳機能調整薬について− 分担研究報告書「医薬品(全般)の個人輸入実態調査」,2021 年 12 月 23
日)
※分担研究報告書「医薬品(全般)の個人輸入実態調査」より筆者作図
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