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資料4-2 日本版抗コリン薬リスクスケール (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40741.html
出典情報 高齢者医薬品適正使用検討会(第18回 6/21)《厚生労働省》
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め、スコアの補正作業を行った。16 文献のうち、14 文献(3-7, 9-15, 17, 18)が 1 点から 3 点
の評価が行われていたが、Swe-ABS(16) は、0 点から 3 点で評価されていたため、0 点を削除
した。また、AAS(8)は、0 点から 4 点で評価されていたため、4 点は 3 点に置き換え、0 点は
削除した。その後、薬物ごとの掲載スケール数および平均点を算出した。

4.3.2

スコア決定プロセス

事前作業で算出した、薬物ごとの掲載文献数およびそのスコア平均をアルゴリズム 1 で評価
した後、アルゴリズム 2 で評価、その後デルファイ法を用いた専門家の意見でスコアを算出
し、最終的にワーキング委員全員で決定した。
1) アルゴリズム 1
2 つ以上の既存スケールで評価されており、完全に一致した点数が与えられている薬物は、
一致した点数を付与。
2 つ以上の既存スケールで評価されており、スケール間の点数のずれが 1 点だけのものは、
平均点を算出し、0.3 以下および 0.7 以上のスコアは切り捨ておよび繰り上げし点数を確定
した。
2) アルゴリズム 2
スコアに 2 点以上バラつきがある薬物で、特定の点数の占める割合が 75%以上となった薬物
は該当の点数を採用した。
3) デルファイ法
デルファイ法による投票方法は、1 薬物ごとに議論を行い、投票を行った。6 名の委員のう
ち、5 名が同じ点数(8 割以上)の場合、同意とし点数を確定した。なお、1 度の投票で合意
に至らなかった場合は、再度議論を行い、投票を繰り返した。
評価対象となった 185 薬物に対して、アルゴリズム 1 を適応した結果、107 薬物のスコアが
確定した。残りの 78 薬物についてアルゴリズム 2 を適応した結果、12 薬物のスコアが確定し
た。残りの 66 薬物は、デルファイ法による投票を行い、スコア確定を試みた。デルファイ法
の結果、39 薬物は合意に至ったが、27 薬物は合意に至らなかった。理由として、掲載スケー
ル数が 1 件のみであること、本邦の添付文書内に抗コリン作用を示唆する薬理作用および副作
用の表記がないため、掲載に必要なエビデンスが不足していると判断し、除外とした。
最終的に日本版抗コリン薬リスクスケールの掲載は 158 薬物となった。その詳細は、スコア
3 が 37 薬物(一般用医薬品:15 薬物を含む)、スコア 2 が 27 薬物(一般用医薬品:4 薬物を
含む)、スコア 1 が 94 薬物(一般用医薬品:17 薬物を含む)である。なお、スコア 0 につい
ては、既存のスケール内にいくつか記載があるものの、薬理作用評価に基づきスコア 0 を算出
しているスケールは、Yamada-ABS(18)のみであった。他のスケールは、薬理作用評価ではな
く、エキスパートオピニオン等を根拠にスコア 0 を付与していた。そのため、根拠が十分では
ないと判断し、日本版抗コリン薬リスクスケールでは、スコア 0 の薬物リストは公開しないも
のとした。

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