よむ、つかう、まなぶ。
資料４－２ 日本版抗コリン薬リスクスケール (25 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40741.html |
| 出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会（第18回 6／21）《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
系抗精神病薬のペルフェナジンは日本版リスクスケールではスコア 2 であるが、ACoB と ARS
ではスコア 3 となっていることには留意したい。
以上のように認知機能に関しては抗コリン薬負荷の高い薬剤は認知機能への影響が危惧され
るが、たとえスコア 1 であっても認知機能への影響があるとの文献もあり、高齢者への投与や
長期間の服用には配慮が必要である。
表 3 抗コリン薬リスクスケールを用いて認知機能への影響を検討した文献一覧
文献
TaylorRowan M et
al.(30)
目的
認知機能の低下していない高齢者
において、抗コリン薬負荷が、将来
の認知機能低下や認知症の予後
因子であるかどうかを評価
リハビリテーション中に認知症とせ
ん妄が重なった患者における抗コ
Kolanowski A リン薬曝露とその後の認知機能お
et al.(33)
よび身体機能との関連、加えて抗
コリン薬投与による入院期間と退
院傾向について調査
Tsoutsoulas
C et al.(34)
高齢の統合失調症患者において、
抗コリン薬の負荷がアルツハイマ
ー型認知症関連および統合失調
症関連の認知機能に及ぼす影響
を評価
Norling AM
et al.(35)
中高年の抗コリン薬負荷と認知機
能との関係と、活動レベルの増加
が抗コリン負担と認知機能との関
係を緩和するかを検討
Broder JC et
al.(36)
抗コリン薬負荷が、全体的な認知、
および処理速度、実行機能、エピ
ソード記憶などの特定の領域にお
ける経時的変化と関連するかどう
かを明らかにする
Joshi YB et
al.(37)
統合失調症患者が非学術的な居
住型治療プログラムに参加する
際、標的認知トレーニング（TCT）の
効果に抗コリン薬がどう影響する
かを評価
エビデンス
Ⅰ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅳa
Ⅳa
Ⅱ
症例数
8 の研究
320,906 名
結果
認
知
機
能
へ
の
影
響
認知障害のない高齢者が抗コリン
作用のある薬を服用すると、認知
機能低下や認知症のリスクが高ま
る可能性があるという確実性の低
いエビデンスがある
有
ACoB
・Digit Span;
memory, orientation and
attention items from the
Montreal Cognitive
Assessment;
・CLOX;
Confusion Assessment
Method
脆弱な高齢者にとって、抗コリン薬
への曝露は、注意力・作業記憶・
身体機能の低下、リハビリテーショ
ン中の滞在期間の延長など危険因
子となる
有
ACoB
・Cambridge
Neuropsychological Test
Automated Battery
(CANTAB) ・Alzheimer's
Dementia Battery;
Repeatable Battery for the
Assessment of
Neuropsychological Status
高い抗コリン薬負荷は、アルツハイ
マー型認知症の初期によく観察さ
れるような、高齢の統合失調症患
者における特異的な認知障害の一
因となる
有
ACoB
・Telephone-based
cognitive assessments
including an overall
composite score, a
memory, and verbal
fluency composites
45 歳以上の成人における抗コリン
薬負荷の認知に及ぼす影響は加
齢とともに悪化した。抗コリン薬の
使用者は多くの認知機能へ影響し
たが、身体活動はそれを緩和する
可能性がある
有
ACoB
・Modified Mini-Mental
State examination (3MS)
・Hopkins Verbal Learning
Test-Revised (HVLT-R)
delayed recall
・Controlled Oral Word
Association Test (COWAT)
・Symbol Digit Modalities
Test (SDMT)
抗コリン薬負荷は、認知症のない
高齢者において、特に実行機能
（COWAT）とエピソード記憶（HVLTR）において、認知機能の経時的悪
化を予測する
有
ACoB
・Consensus Cognitive
Battery Verbal Learning
domain scores
試験期間中の ACB の増加は、通
常治療群では言語学習の悪化と
有意に関連していたが TCT 群では
みられなかった。TCT は重度統合
失調症入院患者における言語学
有
抗コリンスケール
認知機能評価項目
メタ解析に十分な
データを有するス
ケールは ACoB
のみ
（1 点： OR 2.18、
・認知機能低下
95％CI 1.11～
・認知症の危険性
4.292 点：OR
2.71、95％CI 2.01
～3.56；3 点：OR
3.27、95％CI 1.41
～7.61）
99 名
60 名
20,575 名
19,114 名
46 名
25
ではスコア 3 となっていることには留意したい。
以上のように認知機能に関しては抗コリン薬負荷の高い薬剤は認知機能への影響が危惧され
るが、たとえスコア 1 であっても認知機能への影響があるとの文献もあり、高齢者への投与や
長期間の服用には配慮が必要である。
表 3 抗コリン薬リスクスケールを用いて認知機能への影響を検討した文献一覧
文献
TaylorRowan M et
al.(30)
目的
認知機能の低下していない高齢者
において、抗コリン薬負荷が、将来
の認知機能低下や認知症の予後
因子であるかどうかを評価
リハビリテーション中に認知症とせ
ん妄が重なった患者における抗コ
Kolanowski A リン薬曝露とその後の認知機能お
et al.(33)
よび身体機能との関連、加えて抗
コリン薬投与による入院期間と退
院傾向について調査
Tsoutsoulas
C et al.(34)
高齢の統合失調症患者において、
抗コリン薬の負荷がアルツハイマ
ー型認知症関連および統合失調
症関連の認知機能に及ぼす影響
を評価
Norling AM
et al.(35)
中高年の抗コリン薬負荷と認知機
能との関係と、活動レベルの増加
が抗コリン負担と認知機能との関
係を緩和するかを検討
Broder JC et
al.(36)
抗コリン薬負荷が、全体的な認知、
および処理速度、実行機能、エピ
ソード記憶などの特定の領域にお
ける経時的変化と関連するかどう
かを明らかにする
Joshi YB et
al.(37)
統合失調症患者が非学術的な居
住型治療プログラムに参加する
際、標的認知トレーニング（TCT）の
効果に抗コリン薬がどう影響する
かを評価
エビデンス
Ⅰ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅳa
Ⅳa
Ⅱ
症例数
8 の研究
320,906 名
結果
認
知
機
能
へ
の
影
響
認知障害のない高齢者が抗コリン
作用のある薬を服用すると、認知
機能低下や認知症のリスクが高ま
る可能性があるという確実性の低
いエビデンスがある
有
ACoB
・Digit Span;
memory, orientation and
attention items from the
Montreal Cognitive
Assessment;
・CLOX;
Confusion Assessment
Method
脆弱な高齢者にとって、抗コリン薬
への曝露は、注意力・作業記憶・
身体機能の低下、リハビリテーショ
ン中の滞在期間の延長など危険因
子となる
有
ACoB
・Cambridge
Neuropsychological Test
Automated Battery
(CANTAB) ・Alzheimer's
Dementia Battery;
Repeatable Battery for the
Assessment of
Neuropsychological Status
高い抗コリン薬負荷は、アルツハイ
マー型認知症の初期によく観察さ
れるような、高齢の統合失調症患
者における特異的な認知障害の一
因となる
有
ACoB
・Telephone-based
cognitive assessments
including an overall
composite score, a
memory, and verbal
fluency composites
45 歳以上の成人における抗コリン
薬負荷の認知に及ぼす影響は加
齢とともに悪化した。抗コリン薬の
使用者は多くの認知機能へ影響し
たが、身体活動はそれを緩和する
可能性がある
有
ACoB
・Modified Mini-Mental
State examination (3MS)
・Hopkins Verbal Learning
Test-Revised (HVLT-R)
delayed recall
・Controlled Oral Word
Association Test (COWAT)
・Symbol Digit Modalities
Test (SDMT)
抗コリン薬負荷は、認知症のない
高齢者において、特に実行機能
（COWAT）とエピソード記憶（HVLTR）において、認知機能の経時的悪
化を予測する
有
ACoB
・Consensus Cognitive
Battery Verbal Learning
domain scores
試験期間中の ACB の増加は、通
常治療群では言語学習の悪化と
有意に関連していたが TCT 群では
みられなかった。TCT は重度統合
失調症入院患者における言語学
有
抗コリンスケール
認知機能評価項目
メタ解析に十分な
データを有するス
ケールは ACoB
のみ
（1 点： OR 2.18、
・認知機能低下
95％CI 1.11～
・認知症の危険性
4.292 点：OR
2.71、95％CI 2.01
～3.56；3 点：OR
3.27、95％CI 1.41
～7.61）
99 名
60 名
20,575 名
19,114 名
46 名
25