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資料4-2 日本版抗コリン薬リスクスケール (31 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40741.html |
出典情報 | 高齢者医薬品適正使用検討会(第18回 6/21)《厚生労働省》 |
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死亡についても同様のパ
ターンが観察された
市販薬を含む抗コリン薬の使用
Marcum Z. A
と、地域在住の高齢女性における
et al. (59)
再発性転倒との関連性を調査
Ⅳa
61,451 名
DBI と、居住型高齢者介護施設
(RACF)入居者における転倒との
関連を評価すること
Ⅳa
602 名
Wilson N M
et al. (53)
Berdot S et
al. (60)
Salonoja M
et al. (52)
再発性転倒(OR 1.51,複数
の抗コリン薬使用で OR
2.00)
(抗ヒスタミン薬、制吐剤、 抗コリン薬の使用は、再発性転倒
抗めまい薬(OR 1.21)、抗う のリスク増加と関連
つ薬、抗精神病薬(OR
1.81)、鎮痙薬、OAB 治療
薬(OR 1.47))
転倒リスク増加薬(FRID)(向精神薬
またはオピオイドまたは強力な抗コ
リン薬)の中止が、医学的治療 を
Ⅳa
Ⅲ
9,294 名
591 名
1)は、ベース ライン時およ
び 12 ヵ月間の介入後とも
に、薬剤を使用し ていた
通常のケア群(1 群および
2 群)に比べて転倒リス ク
および転倒による医療処
置の必要性が小さかった
有
不適切な向精神薬、特に長時間作
用型ベンゾジアゼピンの使用は、
65 歳以上の人の転倒リスクの増
有/
加と関連していることを示した。ま
無
た、短期作用型または中間作用型
のベンゾジアゼピンは転倒のリスク
を増加させなかった
転倒者数は、FRID 使用
者、 向精神薬使用者、
BZD/BZDRD 使用者の 3
群間で差は認められなか
った。ベースラインから 3
年間の追跡期間中、FRIDs 向精神薬、特に BZDs/BZDRds の使
の使用ま たは向精神薬の 用は重大な考慮に基づいて行われ
使用を中止した群(離脱群 るべきであり、高齢者の転倒を予
必要とする転倒リスクに及ぼす影
響を評価
5.2.4
と、有意に、独立して関連している
抗コリン作用のある薬剤
を定時使用の転倒リスク
(adjusted OR = 1.5 [1.2–
1.85], p<0.001)
潜在的に不適切な薬剤の使⽤と転
倒のリスクとの関連性を評価する
こと
DBI は、RACF に住む高齢者の転倒
DBI
有
有
防するためにはこれらの薬剤を休
薬すべきである
消化器症状(便秘、腹痛、食欲不振、吐き気・嘔吐、腹部膨満感など)
抗コリン薬の消化器への影響に関連して、抗コリン薬リスクスケールを用いている文献は 1
件であった。緩和ケアにおける処方薬の抗コリン薬負荷を、CrAS の改変版を用いて評価した
結果、スコア 1 単位あたりの odds ratio (95%CI)は、消化器に関する項目で有意な関連を
示さなかった(食欲不振 0.97(0.91-1.03)、便秘 1.05(0.98-1.12))(エビデンスレベルⅣ
a)(43)。
Cetinel らによる過活動膀胱治療薬のランダム化比較試験では、便秘の発現頻度は 16.0~
34.6%と、口腔乾燥についで高かった(61)。消化管組織のムスカリンサブタイプは消化管平滑
筋・腸液分泌 M3、胃壁細胞・ヒスタミン分泌細胞 M1 であるが、薬剤のムスカリン選択性の違
いによる便秘の発現頻度の傾向はみられていない。一方、Bharucha らの研究では、M3 選択的
拮抗薬は、非選択的拮抗薬に比べ、大腸通過を遅らせ便の硬さを増強させた(62)。また
Yamaguchi らは、便秘は服用初期から発現することを報告している(63)。抗コリン薬の便秘以
外の消化器への影響に関しては、三環系抗うつ薬で、吐き気、食欲不振との関連はなかったと
するランダム化比較試験がある(64)。
31
ターンが観察された
市販薬を含む抗コリン薬の使用
Marcum Z. A
と、地域在住の高齢女性における
et al. (59)
再発性転倒との関連性を調査
Ⅳa
61,451 名
DBI と、居住型高齢者介護施設
(RACF)入居者における転倒との
関連を評価すること
Ⅳa
602 名
Wilson N M
et al. (53)
Berdot S et
al. (60)
Salonoja M
et al. (52)
再発性転倒(OR 1.51,複数
の抗コリン薬使用で OR
2.00)
(抗ヒスタミン薬、制吐剤、 抗コリン薬の使用は、再発性転倒
抗めまい薬(OR 1.21)、抗う のリスク増加と関連
つ薬、抗精神病薬(OR
1.81)、鎮痙薬、OAB 治療
薬(OR 1.47))
転倒リスク増加薬(FRID)(向精神薬
またはオピオイドまたは強力な抗コ
リン薬)の中止が、医学的治療 を
Ⅳa
Ⅲ
9,294 名
591 名
1)は、ベース ライン時およ
び 12 ヵ月間の介入後とも
に、薬剤を使用し ていた
通常のケア群(1 群および
2 群)に比べて転倒リス ク
および転倒による医療処
置の必要性が小さかった
有
不適切な向精神薬、特に長時間作
用型ベンゾジアゼピンの使用は、
65 歳以上の人の転倒リスクの増
有/
加と関連していることを示した。ま
無
た、短期作用型または中間作用型
のベンゾジアゼピンは転倒のリスク
を増加させなかった
転倒者数は、FRID 使用
者、 向精神薬使用者、
BZD/BZDRD 使用者の 3
群間で差は認められなか
った。ベースラインから 3
年間の追跡期間中、FRIDs 向精神薬、特に BZDs/BZDRds の使
の使用ま たは向精神薬の 用は重大な考慮に基づいて行われ
使用を中止した群(離脱群 るべきであり、高齢者の転倒を予
必要とする転倒リスクに及ぼす影
響を評価
5.2.4
と、有意に、独立して関連している
抗コリン作用のある薬剤
を定時使用の転倒リスク
(adjusted OR = 1.5 [1.2–
1.85], p<0.001)
潜在的に不適切な薬剤の使⽤と転
倒のリスクとの関連性を評価する
こと
DBI は、RACF に住む高齢者の転倒
DBI
有
有
防するためにはこれらの薬剤を休
薬すべきである
消化器症状(便秘、腹痛、食欲不振、吐き気・嘔吐、腹部膨満感など)
抗コリン薬の消化器への影響に関連して、抗コリン薬リスクスケールを用いている文献は 1
件であった。緩和ケアにおける処方薬の抗コリン薬負荷を、CrAS の改変版を用いて評価した
結果、スコア 1 単位あたりの odds ratio (95%CI)は、消化器に関する項目で有意な関連を
示さなかった(食欲不振 0.97(0.91-1.03)、便秘 1.05(0.98-1.12))(エビデンスレベルⅣ
a)(43)。
Cetinel らによる過活動膀胱治療薬のランダム化比較試験では、便秘の発現頻度は 16.0~
34.6%と、口腔乾燥についで高かった(61)。消化管組織のムスカリンサブタイプは消化管平滑
筋・腸液分泌 M3、胃壁細胞・ヒスタミン分泌細胞 M1 であるが、薬剤のムスカリン選択性の違
いによる便秘の発現頻度の傾向はみられていない。一方、Bharucha らの研究では、M3 選択的
拮抗薬は、非選択的拮抗薬に比べ、大腸通過を遅らせ便の硬さを増強させた(62)。また
Yamaguchi らは、便秘は服用初期から発現することを報告している(63)。抗コリン薬の便秘以
外の消化器への影響に関しては、三環系抗うつ薬で、吐き気、食欲不振との関連はなかったと
するランダム化比較試験がある(64)。
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