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資料1 高齢社会対策大綱の策定のための検討会報告書(案) (17 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kourei/taikou-kentoukai/k_8/index.html
出典情報 高齢社会対策大綱の策定のための検討会(第8回 8/5)《内閣府》
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めるとともに、状況に応じ両アプローチの使い分けや連携ができるよう、地方
公共団体における専門職等の人材の養成を強化するべきである。
さらに、健康の維持・増進のため、学校教育段階やその後のライフステージ
に応じた健康リテラシーの向上を図るべきである。あわせて、幼少期の経済状
況や逆境体験の有無等の成育環境が将来の健康状態に影響を与えるといった
指摘もあり、こどもの良質な成育環境の整備が重要である。
なお、健康寿命は、必ずしも指標と施策との因果関係が明確ではないことや、
またその言葉のイメージが、その時々の状況に応じた健康・活躍の姿がある中
で、加齢に伴う心身の変化を経験する人の生きづらさを助長するとの指摘もあ
ることから、KPIとして活用することについては慎重に考えるべきである。
(4)医療・介護の充実
医療・介護の複合ニーズが高まる 85 歳以上人口の急増を見据え、住み慣れ
た地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、在宅医
療や訪問介護の質・量両面での更なる充実を含め、住まい・医療・介護・予防・
生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を一層進めるべ
きである。
また、フレイルや認知症等を含む高齢者医療(老年医学)とプライマリ・ケ
ア等の地域医療について、医療関係者が学ぶ機会を更に充実するとともに、医
師等の養成課程においてもより重点を置くべきである。
介護分野については、2022 年度時点の介護職員数が約 215 万人であるとこ
ろ、65 歳以上の要介護者数の増加に伴い、2040 年度末までに約 57 万人の介護
職員を新たに確保することが必要と見込まれている。介護関係職種の有効求人
倍率を見ると、依然として高い水準にあり、全職業より高い水準で推移してい
る。今後、将来にわたって必要な介護サービスを安心して受けられるよう、そ
の担い手の確保が急務となっている。
そのため、更なる処遇改善や介護の仕事の魅力向上を始め、公的介護保険の
持続性の要諦となる必要な介護人材の確保に向けた取組を強化すべきである。
これらの介護の担い手確保に向けた取組と併せて、介護ロボットの導入やIC
T化など、テクノロジーを活用し、訪問介護を含めた介護現場における更なる
業務効率化や負担軽減も進めるべきである。
また、高齢期の人や外国人等、幅広い層の人とかかわる介護の現場において
円滑に業務を進めるには、多様性の理解が重要であることから、介護に関する
入門的研修や介護福祉士の資格取得のための研修等について、ダイバーシティ
とインクルージョンに関する内容を充実させるべきである。加えて、外国語に
対応できる人材の充実にも努めるべきである。
なお、介護人材と競合他産業との賃金差に関する数値目標を設定するに当た
っては、介護職員の転職先は対人サービス産業に限らないため、対人サービス
産業の賃金と比較するのではなく、全ての産業の賃金と比較するようにするべ
きである。
また、地域における高齢期の人の支え手の充実を図るため、介護の専門職の
みならず、住民も含めて役割分担しながら高齢期の人を見守る体制を構築する
とともに、支え手のやりがいを確保する観点から、介護や認知症の人への支援
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